_
映画「君の膵臓をたべたい」は、その変わったタイトルの意味を知りたい人も多いと思います。
「君の膵臓をたべたい」は映画の中でのセリフですが、その意味・解釈を調べると4つもありました。
また、「君の膵臓をたべたい」には伏線もあります。伏線の中にあの有名な本も登場。
最後には内容も簡潔にまとめてみたので、あらすじネタバレを簡潔に知りたい人は参考になったら幸いです。
目次
●「君の膵臓をたべたい」という名言の意味と解釈
まず主人公の2人は正反対なタイプ。
● 「僕」(志賀春樹)
図書委員。他人に興味がなくいつも本を読んでるクラスいち地味で根暗な少年。一番好きな作家は太宰治で「草舟」のように強い力には逆らわず流される性格。
● 山内桜良(やまうちさくら)
僕とは正反対の明るく活発な女子。クラスの人気者。
「君の膵臓をたべたい」という言葉には意味と解釈が複数あります。
■意味1「カニバリズム」
桜良は【僕】と出会ったとき膵臓の病気で余命1年で「君の膵臓を食べたい」とおどけました。
その言葉の意味は「カニバリズム」のことで、昔の人は肝臓が悪かったら肝臓を食べる、胃が悪かったら胃を食べると病気が治ると信じていました。だから膵臓の病気を治すため「君の膵臓を食べたい」とおどけてみせました。
※桜良が【僕】の膵臓を食べたいという解釈です。
■意味2「魂が生き続けるから」
桜良は自分が死んだら「膵臓は【僕】が食べてもいいよ。人に食べてもらうと魂がその人の中で生き続けるから」と話しています。
※【僕】に桜良の膵臓を食べてほしいという解釈です。
■意味3「想いを伝える合言葉」
桜良が2週間入院して特別を薬治療をし、さらに2週間入院が伸びて退院した日。【僕】がカフェで桜良を待ってると「退院した。私を褒めなさい」と彼女からメールが届きました。
【僕】は返信メールを考え、これまで桜良と過ごした日々を振り返り「僕は本当は君になりたかった」と気付きました。
返信メールを
『君の爪の垢を煎じて飲んでみたい』
と打ち込むが面白くないと思い消す。
そして渾身の言葉を考えて
『君の膵臓を食べたい』
と返信しました。
しかし桜良から返信はなく、桜良は通り魔に刺殺されてしまいました。
桜良が生前残していた遺書には『死ぬまえに君の爪を煎じて飲みたいな』でもやっぱり『君の膵臓を食べたい』と書いてありました。
つまり【僕】が思っていたのと同じように、桜良も【僕】に憧れていました。自分は周りに人がいないと成立しなかったけれど、【僕】はいつでも自分自身だったから。
【僕】が最後に送信した『君の膵臓を食べたい』というメールは開封済みになっていたから、【僕】の想いは彼女に通じていますが、そのあとに通り魔に殺されています・・
※【僕】も桜良も、お互い相手に憧れていたという解釈です。
■意味4「【僕】を変えた名言」
【僕】は出会ったときに桜良がおどけて言った『君の膵臓を食べたい』という言葉のおかげで、桜良の死後に自分を変えることができました。
【僕】は桜良のような
人を認められる人間に
人に認められる人間に
人を愛せる人間に
人に愛される人間に
※そうなるべく努力して、【僕】は自分を変えることができたという解釈です。
●映画「君の膵臓をたべたい」伏線の回収
「君の膵臓をたべたい」の伏線は、そんなにないです。
■伏線1『君の膵臓をたべたい』
2人が出会ったとき桜良が【僕】に言った『君の膵臓をたべたい』という言葉。
2人の関係を表す伏線となる言葉です。
ラスト結末では、【僕】はメールで、桜良は遺書に書き、お互いを思いやる合言葉のように締めくくられていて、伏線の回収だと思います。
■伏線2『通り魔』
桜良が【僕】に「死ぬまで仲良くしてね」とメールした翌日、隣の県で発生した「通り魔事件」が伏線です。
その後、桜良が4週間の入院から退院した日、桜良は【僕】との待ち合わせ場所に行く途中に、「通り魔」に殺されて死んでしました。これは伏線の回収ですが、悲しい・・・
■伏線3『星の王子様』
『星の王子様』は桜良が持ってる本で、桜良はこの本を貸してあげると言って【僕】を自宅に誘いました。
桜良の死後、【僕】は桜良の家に行って母親に本を返しました。『星の王子様』は2人で共有したアイテムでした。
砂漠に飛行機で不時着した「僕」が出会った男の子。それは、小さな小さな自分の星を後にして、いくつもの星をめぐってから七番目の星・地球にたどり着いた王子さまだった。
あらすじ引用:amazon
実は『星の王子様』の本の内容が伏線になっています。
●『星の王子様』の主人公は【僕】➝『君の膵臓をたべたい』の主人公も【僕】
● 悲しむ王子様にキツネが「仲良くなる意味」について友情・愛情を教える➝友達がいなかった【僕】は桜良を通じて「仲良くなる意味」を教わった。
● 王子様はキツネと別れるとき「相手を悲しくさせるのなら、仲良くならなければ良かった」➝桜良は親友の恭子を悲しませたくないから、膵臓の病気を隠してる
●映画「君の膵臓をたべたい」原作の内容を簡潔に
最後に、「君の膵臓をたべたい」の原作の内容を簡潔に紹介します。
■内容を簡潔に1「出会い」
【僕】は盲腸の治療で行った病院で偶然、桜良の闘病日記「共病文庫」を拾い、クラスの明るい人気者が膵臓の病気で余命1年だと知り、「秘密を知ってるクラスメイト君」になった。
桜良はカニバリズム(膵臓を食べると膵臓の病気が治るという迷信)を引用して【僕】に「君の膵臓を食べたい」とおどけてみせた。
■内容を簡潔に2「仲良し」
その後、桜良は【僕】を誘って遊びに出かけ、焼肉食べ放題、本屋、カフェを巡り、仲良しになった。
翌日、隣の県で起きた「通り魔事件」がニュース報道されたが、学校では人気者の桜良と地味で根暗な【僕】がカフェでお茶してたことが話題に。
一方、桜良の親友の恭子は「桜良を傷つけたら許さない」と【僕】を敵視。
テスト休みに桜良のアイデアで博多まで2人だけで旅行。ホテルの手違いで同じ部屋に泊り、お酒を飲んで同じベッドで寝たが、2人は潔白で純粋だった。
旅行の翌週、桜良と【僕】が付き合ってると噂になり、【僕】は嫌がらせを受け、恭子は敵意むき出し。その日から【僕】は桜良と目があっても目をそらし会話しなくなった。
■内容を簡潔に3「星の王子様」
一学期の終業式。久しぶりに桜良と図書室で出くわし、「星の王子様」を貸すからと家に誘われて行くと、キスしそうな雰囲気になってベッドに倒して押さえつけてしまい、【僕】は逃げるように帰った。
桜良の家から出ると、桜良の元彼氏で学級委員の隆弘から、ストーカーだと罵倒され殴られたが、桜良が仲裁に入り助けてくれた。
その週の土曜日、桜良が特別な薬治療で2週間入院。(恭子ら友達には盲腸の手術だと言っている)
学校では【僕】が桜良のストーカーだと噂される。桜良は【僕】がみんなと話さないから誤解されてると笑い飛ばす。桜良は【僕】がすごくいい人だとみんなに教えてあげたい。
■内容を簡潔に4「桜良が死んだ」
桜良の入院期間が2週間伸びた。退院したら海へ行く約束をした。
桜良が2週間入院して特別を薬治療をし、さらに2週間入院が伸びて退院した日。【僕】がカフェで桜良を待ってると「退院した。私を褒めなさい」と彼女からメールが届いた。
【僕】は返信メールを考え、これまで桜良と過ごした日々を振り返り「僕は本当は君になりたかった」と気付いた。
返信メールを
『君の爪の垢を煎じて飲んでみたい』
と打ち込むが面白くないと思い消す。
そして渾身の言葉を考えて
『君の膵臓を食べたい』
と返信した。
しかし返信はなく、桜良は通り魔に刺殺されてしまった・・・
■内容を簡潔に5「遺書」
桜良の死後、【僕】は桜良から借りていた『星の王子様』を母親に返し、家族だけの秘密だった膵臓の病気を知っていたことを伝えた。
桜良は、自分が死んだら「共病文庫」を【僕】に渡すよう母親に頼んでいた。
「共病文庫」を読んで、入院後に寿命が半分に縮まったが【僕】を心配させまいと嘘をついていたとわかった。【僕】と恭子が仲良しになってほしいとも書いてあった。
最後のほうは遺書で、家族や友達への感謝、恭子に病気を話さなかったことの謝罪と感謝の気持ちが綴られ、最後は【僕】に対する気持ちが書かれていた。
桜良はずっと【僕】に憧れていた。自分は周りに人がいないと成立しなかったけれど、【僕】はいつでも僕自身だったからと。そして『死ぬまえに君の爪を煎じて飲みたいな』でもやっぱり『君の膵臓を食べたい』と
【僕】桜良もお互い、相手に対して同じように想っていた。桜良のケータイには【僕】が最後に送信した『君の膵臓を食べたい』というメールが開封済みだった。
■内容を簡潔に6「1年後」
【僕】は桜良のような
人を認められる人間に
人に認められる人間に
人を愛せる人間に
人に愛される人間に
なるべく努力して、やっと恭子と仲良しになっていた。
恭子とは、桜良と一緒に旅行した学問の神様の神社にも行った。
【僕】は友達も1人できた。ガム男だ。【僕】は、彼が恭子のことが好きだと教えてあげた。彼が誰なのかは、恭子も気づいている。
【僕】と恭子は、桜良のお墓参りを終えると、桜良の家に向かった。
★終わり★
この記事へのコメントはありません。