_
半沢直樹2(続編)原作【ロスジェネの逆襲】のモデル企業はどの会社で、元ネタ事件はどの事件なのでしょう?
【ロスジェネの逆襲】は半沢直樹の出向後の話で、どの企業と実話事件がモデルになってるか非常にわかりやすいと評判です。
若き瀬名社長率いる検索エンジンのIT企業「東京スパイラル」、巨大IT企業「電脳」・・・モデルはライブドア堀江貴文さんとインデックスホールディングス落合夫妻だといわれてます。
事件は巨大IT企業vs中小IT企業のToB・・・実話モデルは有名なあの事件ではないかと。
モデル企業とモデル事件をそのまま描いたわけでなく、下敷きとしてひねりも加えて物語として痛快に仕上げてるのはさすが池井戸潤さんです。企業買収の仕組みの勉強にもなる小説です。
※一部ネタバレ含みます。
目次
●半沢直樹2(続編)原作【ロスジェネの逆襲】の味方・東京スパイラルとは?
瀬名洋介が25才のとき友人2人(加納と清田)と起業した会社。インターネット関連ソフトの販売業務からスタートし、自社開発の検索エンジンが大当たりし、今や日本でトップクラスのIT企業となった。今や売上は1000億円をこえる。
瀬名社長は30才でロスジェネ世代。スーツではなくTシャツとジーパンというラフな服装で、遠慮なくモノを言う性格。
東京スパイラルは次世代IT企業として期待されている。
【味方】東京スパイラルのモデル企業はライブドア?
東京スパイラルのモデル企業は、ホリエモンこと堀江貴文さんが社長を務めた「ライブドア」だと言われています。くTシャツとジーパンの瀬名社長のイメージは当時の堀江貴文さんにぴったり。
「ロスジェネの逆襲」読了。
面白かった。
元ネタは、ライブドア事件。
堀江氏をモデルにしている社長に対しては、嫌悪感を抱かせる書き方はしていないことに好感を抱いた。
次は、「下町ロケット2」か、「銀翼のイカロス」か…笑— 横分けユウジ (@yokowakeyuji_GO) July 5, 2016
■ライブドアとは?
1996年、堀江貴文さんは東大在学中に学生4人でWebサイト制作の会社「有限会社オンザエッジ」を起業。急成長を遂げて株式会社化し、東京証券取引所マザーズ市場に上場。
その後ネット広告やデータセンター事業などに参入、ソフトウェアの代理店も手掛け事業の幅を広げます。
2002年11月、経営破綻したライブドアからネット無料接続サービスとブランドを譲渡され、オンザエッジから社名も変更して堀江貴文さんの「株式会社ライブドア」が誕生!
50社近くを買収してM&Aで急成長をとげ、2004年頃からは電子マネーなど証券のイーファイナンスが中核事業となっていきました。
●半沢直樹2(続編)原作【ロスジェネの逆襲】の敵・電脳雑伎集団とは?
「電脳雑伎集団」とはIT企業の名前です。中国雑技団のアクロバティックな演技にインスパイアされてIT分野での超絶技巧を駆使するプロ集団になるべく命名。
平山社長は総合商社を35歳で辞めて起業。創業5年目で上場して40才で巨額の利益を得たスター起業家で、今年で50才。アジア進出を視野に事業拡大を目論みます。
平山が地味なサラリーマン風スーツに対して、副社長で嫁の美幸はド派手ファッションで高圧的かつヒステリックな性格。社員たちには滅私奉公を求める非情ぶりも。
電脳にとって東京スパイラルは若きライバルです。
【敵】電脳雑伎集団のモデル企業はインデックスホールディングス??
電脳雑伎集団のモデル企業は、落合夫妻による「インデックスホールディングス」だといわれています。
半沢直樹シリーズのロスジェネの逆襲に出てた「平山社長夫妻」のモデルって、やっぱりインなんとかの落なんとか夫婦だったんですかね… https://t.co/tjKSL2ZawP
— RK (@kawauchi_co) November 16, 2016
■インデックスホールディングスとは?
1995年9月「ノザーク・ビーエヌエス」として創業。その後、日商岩井を退社に追い込まれた落合正美が社長に就任して1997年に社名変更し、落合正美の部下だった小川善美も入社。
ネットや携帯のコンテンツ開発をメインに行い、docomoのiモード用に小川善美が開発した占いコンテンツ「恋愛の神様」が大ヒット!当時はIT企業というだけで株式公開できたITバブルの真っただ中、2004年にジャスダック上場を果たしました。
そして落合正美は嫁と離婚後、2007年に小川善美と結婚して夫婦経営スタート。
楽天・ヤフー・ライブドアの三強が注目されるなか、3が月に2社のペースでM&A(買収・合併)を続け急成長を遂げ、連結売上高は2001年8月期に38億円だったのを6年で34倍の1298億円にぶちあげました。
代表的な買収が2005年、1993年に会社更生法を申請して倒産してナムコの子会社になった老舗映画会社「日活」を買収したことです。敵なしの勝ち組でした。
半沢直樹2(続編)原作【ロスジェネの逆襲】モデルの事件は2つ?※原作ネタバレ含む
【ロスジェネの逆襲】で描かれる事件は、巨額な敵対的買収と、巨額な粉飾決算。
※原作ネタバレ・・・東京スパイラルは電脳に敵対的買収をしかけられますが、半沢直樹たちが阻止すべく奮闘し、最後には電脳の秘密を暴きます。それは、巨額な粉飾決算の隠れ蓑とするため東京スパイラルを買収することが電脳の目的でした。
モデルとなった事件は「ライブドアのフジテレビ買収事件」と「インデックスホールディングスの粉飾決算事件」だといわれてます。
■ライブドアのフジテレビ買収事件
※原作ネタバレ・・・東京スパイラルは電脳に敵対的買収をしかけられますが、半沢直樹たちが阻止します。
@Todo_Wakayama @okaTHEki 「近い過去」というのは非常に鋭い指摘ですね。個人的に「ホリエモン事件の功罪」と呼んでいますが、「M&A宣言→TOB→ホワイトナイト」というわかりやすいM&Aモデルが登場してしまったためにM&Aがすべてこのモデルになってしまった(続
— Omochicard (@hellohello722) October 18, 2014
フジテレビはニッポン放送が親会社のフジサンケイグループの子会社のひとつでしたが、親より子供のほうが大きく育ちました。
しかし誰かがニッポン放送の株を買い占めたらグループごとフジテレビは乗っ取られる心配があったので、フジテレビを親会社にするためにニッポン放送の株をTOB(公開買い付け)することにしました。
そこに目をつけたのがライブドア。小さくて買いやすいニッポン放送の株を買い占めて大株主になれば子会社のフジテレビの映像の権利を利用してネット事業を拡大できるので、株式市場で株を買い占めはじめました。
2005年2月、40%を買い占めついに筆頭株主になります。
対してニッポン放送は新株発行してフジテレビに大量に株を買ってもらおうとしますが、ライブドアが裁判所に訴えて、株主の意向でなく経営者が会社を守りたい新株発行は不公平だということで差し止められます。
すると今度はニッポン放送はフジテレビ株をSBI(ソフトバンク・インベストメント)に約5年間貸株することで合意し、ライブドアはフジテレビを諦めて和解。買い占めたニッポン放送株はフジテレビに譲渡しました。
■インデックスホールディングスの粉飾決算事件
半沢の続編、ロスジェネの逆襲のモデルといわれるインデックスの会長、粉飾決算で捕まっちゃった。オチまで一緒。。
— 新倉敬二郎 (@semi4kk) May 28, 2014
インデックスホールディングスは日活の買収をピークに2006年6月に初めての営業減益を計上。その後も業績が下がり続け、2009年には日活を日本テレビに売却し、その2カ月後には振興銀行グループの傘下に入るまでに転落。
その日本振興銀行も2010年に破綻。インデックスホールディングスは「倒産危険度ランキング」上位の常連となり、取引停止にする企業も増えていきました。
2014年5月28日、落合夫婦(会長と社長)は金融商品取引法違反の容疑で東京地検特捜部に逮捕されました。
裁判で罪が明らかに。
ジャスダック上場廃止を回避するため、実態のない架空売買で利益を水増しし、有価証券報告書の虚偽記載を行い、赤字と債務超過を隠していました。
落合夫妻それぞれ懲役3年・執行猶予4年(求刑:懲役3年)の判決が言い渡されました。
●まとめ
半沢直樹2(続編)原作【ロスジェネの逆襲】のモデル企業と事件について紹介しました!
「ライブドアのフジテレビ買収事件」は有名ですし、堀江貴文さんは現在も言動が注目される人だから、とても楽しめるドラマになりそうです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事へのコメントはありません。