人気女優の有村架純さん主演の映画「夏美のホタル」あらすじのネタバレ、結末にせまります。

映画「夏美のホタル」では、バイクに乗る有村架純さんが話題です。わざわざ免許を取ったそうなので、意気込みが感じられますね。
ちなみに原作者の森沢明夫さんも高校時代にバイト代で中古のバイクを買ってから、学生時代はバイクツーリングを楽しみ、そんななか劇中の雑貨屋「たけ屋」に似たようなお店に実際に立ち寄ったそうです。

あらすじネタバレを紹介するので、映画「夏美のホタル」を見れなかったひとや、映画館で見るほど興味はないけど内容は知っておきたい人は参考になればと思います。

映画「夏美のホタル」原作

原作は、森沢明夫さんの小説「夏美のホタル」です。
森沢明夫さんの小説は人気で、これまでいくつも映画化・ドラマ化されています。

他にも森沢明夫さんの小説は、「虹の岬の喫茶店」が日韓でベストセラーになり、2014年に吉永小百合さん主演で「ふしぎな岬の物語」というタイトルで映画化されています。
人気作「津軽百年食堂」は2011年に、「ライアの祈り」は2015年にそれぞれ映画化されていてます。

小説「癒し屋キリコの約束」は、2015年に遼河はるひさん主演でフジテレビで連続ドラマ化もされました。
　
　

有村架純主演　映画「夏美のホタル」キャスト

有村架純主演　映画「夏美のホタル」あらすじをネタバレ。結末は？

映画では、夏美と慎吾はカップルで写真家志望ですが、原作では夏美は写真家の卵ではなくて幼稚園の先生です。慎吾は写真家志望の大学生です。
原作ではほぼ慎吾目線で物語が進み、少しだけ夏美目線があります。

また「たけ屋」のヤスばあさんと地蔵さんに出会ったのは、映画では夏美が思い出の森にバイクで出かけたのがきっかけとなっていますが、原作では思い出の森はなく、本当に偶然夏美がトイレで立ち寄ったことがきっかけです。

夏美が駆るバイクは父親の形見ですが、原作ではあまり触れられていません。
映画では、夏美が主人公なので、父親が元レーサーだったことや、思い出についてスポットが当たるはずです。

映画では夏美と慎吾はうまくいってないですが、原作では仲良しです。
予告動画では、電車に乗る慎吾を夏美がバイクで追いかけているようなシーンがありますね。

ただひとつ映画も原作も共通なのは、地蔵さんの家族にまつわるストーリーと思われます。
　
　

　
　
↓原作を読んだのであらすじを結末までネタバレします。

■偶然「たけ屋」へ

夏美のバイクに慎吾がニケツしてツーリングに出かけ、トイレを貸してもらったのが「たけ屋」でした。
そこで恵三（地蔵さん）とヤスばあさんに出会い、近所の川にホタルがたくさん飛ぶと教えてもらいます。

その後4人でホタルを観に行き神秘的で幻想的な姿に心奪われます。
また、恵三が何十年も昔に脳と脊髄に重症を負って左半身付随になったことや、「地蔵さん」というあだ名の由来が、バス停で地元の子供を見送る姿が地蔵みたいだからだということを知ります。

■「たけ屋」に居候

慎吾と夏美は、写真の卒業制作もかねて離れで夏休みの間「たけ屋」の離れで暮らすことにします。
地元の子供たちと離れを掃除して、夜は近所の温泉宿で格安露天風呂に入ったり、川遊びをしたりして過ごします。

テンカラ釣りを教わって、きゃらぶきや川エビといった地元の食を味わいながら、子供たちとも遊びます。
写真も撮っていきます。
沢歩きの冒険をして、新鮮なミネラルウォーターで美味しいコーヒーを淹れます。
地蔵さんとはバツイチ同士で気が合うという、ちょっと不遜な態度の雲月も登場します。

タダで居候することを雲月から指摘され、家賃を払う代わりに現物支給と労働力を提供することに。
雑草の草刈りや、店番、買物などを行います。

■地蔵さんの家族

ある日、地元の子供たちも含めて花火をします。
雲月が「生きた仏像」を彫る天才仏師だと知ります。
そして地蔵さんの生い立ちや離婚した家族の話を聞きます。

地蔵さんの父親は地蔵さんが生まれる前に結核で死んだ。
ヤスばあさん１人で育てた。
ただ「恵三」という名前は父親がつけたから形見。
「恵三＝3つの恵み」という意味。
・生まれた喜び
・親に愛される喜び
・伴侶と一緒に子供の幸せな姿を見る喜び

地蔵さんは結婚して息子（公英）が産まれたが、
建設現場の事故に巻き込まれて大怪我をし脊髄損傷と脳挫傷に。
このままでは嫁（美也子）から「3つの恵み」を奪ってしまうから、あえて自分から離婚した。
嫁と子供に会わないと決めてるが写真だけは持っている。
息子に「生まれてきてくれてありがとう」と言えないのが一番の後悔。
体のせいで養育費も送れなかった

ちなみに夏美の父親は3年前に亡くなっています。
夏美と慎吾は、来年も地蔵さんに会いに来る約束をします。

■地蔵さん倒れる　元嫁を呼ぶ

夏休み最後の晩餐を地蔵さん・ヤスばあさんと楽しんだあと、露天風呂に入ってから離れに戻ると地蔵さんが倒れていました。

地蔵さんは緊急入院し、昏睡状態です。
脳の動脈瘤が破裂して、翌日に頭を手術します。
みんなでお見舞いに行く、ヤスばあさんは泣いています。
雲月が地蔵さんの離婚した元嫁に連絡しようと提案するが
「入院中の息子を捨てた嫁だ」
とヤスばあさんは反対します。
ヤスばあさんは地蔵さんの方から離婚を切り出したのを知らないのです。

夏美と慎吾は、ユキノシタという葉っぱに
「やさしいヤスばあさんだいすき」
と書いてちゃぶ台にこっそり置いて、ヤスばあさんをなつかしがらせて気持ちを変えさせることに成功します。
ヤスばあさんは元嫁に明日1時に病院で会うアポをとります。

病院で、夏美と慎吾が地蔵さんの離婚の事実をヤスばあさんに話そうとしたとき、元嫁が現れ、2人は1時間ほど話したあと、面会時間がきました。
地蔵さんに謝る元嫁に「だったらなんで捨てた？」と責めるヤスばあさん。
夏美が真実をはなすと、みんな号泣しました。

■地蔵さん亡くなる

「たけ屋」は店じまいの準備を始めた頃、病院から地蔵さんが危篤だと電話が入ります。
夏美は怖がるヤスばあさんを半ば強引にバイクにニケツして病院に急行します。

病院で地蔵さんは心臓マッサージと電気ショックを受けます。
心拍が戻りますが、見ていられないヤスばあさんは地蔵さんに抱き着き、ありがとうと言うと地蔵さんはなくなりました。

その後、霊安室に雲月もきて、地蔵さんの顔写真も撮りました。

葬儀の日。
雲月にとって自蔵さんは、雲月がこの村に来た時によそ者扱いしないで迎えてくれた恩人だったと知ります。
また、地蔵さんの息子、公英もきたので、夏美と慎吾は裏にありがとうと書かれた写真を渡します。

■結末ネタバレ

慎吾（映画では夏美）の写真は、他人と比べないことを教わってから、写真が自分らしくなっていました。
そして、出版社の写真コンテストで最優秀賞に輝きます。

雲月に、地蔵さんをモデルにした地蔵を彫ってほしいと頼みます。
バス停で子供たちの見送り用に置くためです。
このとき、才能というのは覚悟だ、死んでもあきらめないでやる覚悟だと教わります。

原作の結末では、慎吾は慎吾はプロの写真家になります。
そして夏美は妊娠したことを告げ、慎吾は「3つめの恵みをください」とプロポーズします。

月日がたち、ヤスばあさんも亡くなります。
雲月は子供たちに地蔵の掘方を教えています。
バス停にある恵三をモデルにした地蔵は、雲月の最高傑作となりました。

以上、「有村架純主演　映画「夏美のホタル」あらすじをネタバレ。結末は？」でした。

■感想

地蔵さんの名前「恵三」の由来「3つの恵み」が、地蔵さんの死を通して家族がまた再会できたりと、家族に対する感謝や幸せを感せてくれます。

また「他人と比べないこと」「才能は覚悟」という雲月さんの教えによって、写真家として目覚めていく姿も、すべての人が共感できることだと思います。

映画「夏美のホタル」では、これら「家族」「才能」に加えて、夏美と慎吾の「恋愛」も描かれるようなので、そこがどうなるか注目ですね。