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岡田准一さん主演【白い巨塔2019】が放送されるので、原作の結末から最終回あらすじネタバレ紹介します。
【白い巨塔】の原作は、山崎豊子さんの超傑作医療小説。
権力の亡者で天才外科医の財前五郎(岡田准一)は、金が飛び交う激しい権力闘争を勝ち抜いて次期教授となり「白い巨塔=国立病院」の頂点を目指す。ドイツから招聘され多忙のなか、正義感の里見(松山ケンイチ)から相談されたガン患者の手術を行うが・・・。医療裁判では真実を隠蔽して偽証も当たり前の工作を行う。財前に待っていた結末とは・・・
2003年の唐沢寿明版【白い巨塔】は最終回視聴率32%の大ヒットドラマでした。【白い巨塔2019岡田准一版】もスゴイことになりそうな予感。原作や唐沢寿明版との違いにも注目ですね。
【白い巨塔2019岡田准一版】は現代版にアップデートされてますが、権力争いなど医局内での人間関係は原作の昭和30年代と変わらないと予想します。
原作の結末から最終回あらすじネタバレ紹介するので、【白い巨塔2019岡田准一版】に興味ある人は参考になったら幸いです。
目次
●「白い巨塔2019岡田准一版」最終回まであらすじネタバレを原作から
「白い巨塔」の原作を読んで、「2019岡田准一版」最終回まであらすじネタバレを紹介します。
■権力の亡者の財前、正義漢の里見
浪速大学医学部第一外科助教授の財前五郎は、華麗なるメスさばきによるガン摘出手術が得意な名医で、マスコミも注目して高い知名度を誇る。著名な有力者たちが患者として全国から集まってくる。
一方で、財前は次期教授の座を狙い、野心に燃える権力の亡者でもある。事あるごとに直属の上司・東教授より目立つ言動で確執が生まれていた。
また、財前の親友で第一内科助教授の里見脩二は、財前とは正反対で患者第一で研究一筋の正義漢。
■ネタバレ 新教授選
次期教授を決める選挙戦が始まった。
直属上司・東貞蔵教授は、学会のボスから推薦を受け、寡黙な心臓外科医である金沢大学教授・菊川を候補に立てる。
財前を嫌う整形外科の野坂教授は、財前の前任助教授だった徳島大学の教授・葛西を候補者に立てる。
財前は、産婦人科医院を開業している義父・又一の財力や人脈を利用する。又一は「自分の息子が国立大学医学部の教授」という勲章が欲しい。
OB同窓会の後押しも受ける。彼らは財前が教授になれば、医師の派遣や重病人の受け入れなど、自分たちの病院経営に恩恵を受けられるから。
さらに浪速大学医学部長・鵜飼教授に取り入る。
候補者は3人に絞られた
● (東派)金沢大学教授・菊川
● (野坂派)徳島大学教授・葛西
● (鵜飼派)第一外科助教授・財前
あらゆる派閥間の駆け引きや脅迫、ワイロなど、激しい院内工作が繰り広げられた。
投票結果は、財前が勝利!念願叶って第一外科の次期教授に選ばれた。
東は、なんのリスペクトもない態度の財前に「君との人間関係はどうやらこれで終わったようだ」と言い残し、定年を迎えて浪速大学医学部を去っていった。
■ネタバレ 佐々木庸平の手術
財前が教授に就任すると、ドイツ外科学会から特別講演に招聘された。これほど栄誉なことはない。財前は絶頂を極めた。
そんななか、親友の里美から相談され、胃ガンの患者・佐々木庸平の検査と手術をすることに。しかし佐々木庸平は、中小企業の社長で保険扱い=金持ちではないので、財前は見下した態度をとる。
胸部レントゲンに映った影を、ガンの転移ではなく結核の瘢痕と判断した。里見や受持医の柳原はせめて肺の断層撮影するべきとアドバイスしたが、財前は聞く耳を持たず意固地になってそのまま手術した。手術後に呼吸困難をおこしても、術後肺炎の症状だと診断し、ドイツへと旅立っていった。
その後、佐々木庸平は再び呼吸困難を起こして手術から21日目に亡くなってしまった・・・
死因は術後肺炎ではなくガン性肋膜炎だった。佐々木庸平は財前の注意義務怠慢によって、自分の死の真実を知らずに死んだ。
■ネタバレ 裁判で訴えられる
財前はドイツの外科学会で特別講演を行い、ミュンヘン大学で供覧手術など華々しく世界デビューを飾って絶好調。
ところが帰国すると「財前教授訴えられる」の見出しの新聞を見てショックを受ける。
(原告側)佐々木庸平の遺族は、不誠実な財前に怒って裁判に訴えた。
原告側証人はなんと里美。遺族から頼まれ、里美は引き受けたら大学内の立場が危うくなるのも承知で証人になった。
弁護士は正義感の強い関口弁護士、里見と東の助けで鑑定人も立てた。
(被告側)財前は鵜飼の怒りを買って見限られかけるが、言葉巧みに説得して関係修復に成功。河野弁護士に弁護を依頼、病院関係者への工作、医学界の権威に鑑定人を依頼る。真実を隠蔽するため数多くの偽装工作を施した。
裁判が始まると、病理解剖鑑定や里見の証言などで財前は追い詰められるが、医学界の権威の鑑定や、受持医の柳原に偽証をさせた。
裁判の結果は、第一審で財前が勝訴!
大学を裏切って真実を証言した里見は、浪速大学を去っていった。
■ネタバレ 遺族が控訴
鵜飼から、「学術会議会員選挙」出馬の誘いが来た。
鵜飼の本当の目的は、内科学会の新進気鋭・神納教授が立候補するので財前と戦わせて潰し、自分の地位を確保する狙いだった。財前はそんな鵜飼の下心を知りつつ、野望のため立候補する。
そんななか佐々木庸平の遺族が控訴してきた。
戝前は、河野弁護士だけでなく国平弁護士も加えて万全の体制で裁判に備える。
最重要証人の柳原は一審で偽証して良心の呵責に苦しんでいたが、財前は学位と逆玉をエサに丸め込む。学位論文を通してやるエサ、老舗・野田薬局の令嬢との縁談をセッティングするエサ。
裁判中、佐々木庸平の遺族は会社が倒産してしまうが、裁判に勝つまではと執念で商売を続ける。
一方「学術会議会員選挙」は、財前を嫌う野坂の票横流しでピンチに陥るが、ワイロや強引な工作活動で、財前は勝利!ただ財前は選挙と裁判が重なるストレス、連日の会合で睡眠不足で、体調不良を感じていた。
裁判のほうは・・
関口弁護士の鋭い質問でピンチに陥った財前は、柳原に責任転嫁してしまい、柳原は「嘘です!」と真実を証言してしまった。柳原は偽証と引き換えに得た将来を棒に振り、辞表を出して、人のために尽くしたく高知県の無医村に去っていった。
結果、裁判は財前の敗訴に終わり、財前は「最高裁に上告する」と息づかいを荒くした直後、貧血で倒れた。
■ネタバレ 財前が胃ガン
控訴審の翌朝、金井教授が検査すると財前は明らかに胃ガンだった。優秀なガン専門医の財前が早期にガンを発見できなかったことはなんという皮肉だろう。
しかし金井は鵜飼の指示で胃潰瘍だと嘘をつき、大学内には箝口令がしかれた。
戝前は、万が一胃ガンかもしれない不安に襲われ、現在は近畿ガンセンターにいる里見を訪問し、密かに胃カメラを撮ってもらう。相当進行したガンだったが、里見も胃潰瘍だと嘘をついた。戝前は細胞診も希望したが、里見は必要ないと断り、1日も早い手術を勧めた。
里見は、東に手術してもらうよう勧めたが財前は頼みにくいので里見が代わりに頼む。東は過去の因縁を忘れて執刀医を引き受けた。里見は親友を失うかもしれない悲しみと怒りで胸がいっぱいだ。「財前はかわいそうな奴、あらゆる意味で可哀そうな奴」
手術が行なわれた。
しかし胃ガンは肝臓にびっしり転移していて手の施しようがない無残な状態だった。全摘してもかえって状態を悪くするので戝前の体力を温存するため縫合した。
化学療法を行うにもステージが進みすぎてるし、放射線治療しても肝臓の正常な細胞まで破壊してしまう、余命わずか数か月だろう。
そこで里見が、ガンの苦しみを軽減させるため、アメリカが新開発した制ガン剤「5-FU」による化学療法をしぶとく提案し、鵜飼はためらいながらもOKした。
■最終回結末あらすじネタバレ
手術から目を覚ました財前は、体調回復が遅く感じた。
手術から1週間後
胃潰瘍は普通1週間後から食欲出るのに財前は食欲がなく、右わき腹から背中へのツッパリもある。金井たちは「5-FU」をブドウ糖とビタミンの注射だと偽って打つ。
愛人ケイ子が見舞いにきたが里見は面会謝絶を理由に追い返した。
手術から3週間後
子供たちが見舞いにくるなか「5-FU」の副作用である下痢が起きている。ついに黄疸も(胃ガンの肝転移)も起きるが、肝炎が原因だという金井の説明に財前は納得できない。
戝前は里見に「摘除不能の胃ガンだ」と自分なりの診断を話し、真実を求める。
「真実を教えてくれ、僕は医者だ、癌の専門医が自分の病状の真実を知らずにいるのは、あまりにも残酷だ!」
里見は、財前がもう全てを知ってることを悟った。しかし鵜飼たちは、ガンの真実を知らせることに躊躇する。
里見と話した翌日から財前の病状は急変する。黄疸が増し、激しい腹痛と背痛に襲われ、脊椎の周りのリンパ腺にも転移し寝返りもできないが、戝前はうめき声をあげなかった。激ヤセして目には黒いクマができ、流動食も無理で、吐血と下痢が激しい。
手術から1か月後
戝前は目の焦点を失い肝性昏睡に陥る。
又一は無理させたことを謝り、鵜飼は裁判と並行して選挙に出したことが早期発見を逃したと原因だと呵責した。
戝前は
・過去の栄光と野望
・柳原のこと
・忙しかったんだ‥
・佐々木の術後に一度も診察しなかった後悔
など、うわごとで言ったあと、死んだ。
胃ガンは癌死亡患者の死因1位だった。
戝前の白衣には「最高裁上告理由書」と「大河内教授への手紙があった(自らの病理解剖所見書)」があった。ガンで死んだ自分の解剖に関して、特に解明してもらいたい点が書いてあった。
●「白い巨塔2019岡田准一版」と唐沢寿明版の違いは?
■原作と唐沢寿明版の違い
原作では当時の死因1位の胃ガンがテーマでしたが、唐沢寿明版は時代にあわせて転移や進行の早い食道ガンがテーマに変更されました。
原作では教授選に勝ったあとドイツに行きますが、唐沢寿明版はポーランドでした。
原作の財前と里見は考え方の違う同期で親友でしたが、唐沢寿明版は同じ理想を求めた親友で、理想と現実の違いが描かれました。
原作の財前の嫁は子供のいる良妻でしたが、唐沢寿明版は愛情はなく旦那の出世を求める打算的な女で子供なし。
原作の財前の愛人ケイ子は最終回で病床に面会もできない影の女でしたが、唐沢寿明版は嫁公認で面会しています。
原作の財前は時代背景もあり、自分がガンだと知らされず亡くなりましたが、2003年の唐沢寿明版はガン告知されました。
■原作と岡田准一版の違いは?
岡田准一版の財前は、腹腔鏡のスペシャリストとしてガン手術のスター医師。里見から相談される患者が胃ガン再発患者なので、最終回では財前は胃ガンで亡くなると予想されます。
原作の財前と里見は考え方の違う同期という設定は、原作と同じですね。
沢尻エリカさん演じる愛人ケイ子が放送前から存在感が際立ってるので、どんなキャラクターなのか注目です。
また、財前は最後、ガン告知はされると予想します。
■岡田准一版最終回の結末ネタバレ
裁判で敗れ、倒れた戝前は『すい臓ガンでステージ4A』だった。
戝前の嫁は本人に知らせたくないが、現在医療は本人告知しないと治療できない。理事選挙にも立候補していたが取りやめとなる。
戝前はガン告知されず、周囲からは「休め」とみんな優しくなる。
柳原は辞表を出し、高知県の無医村に行く決心をした。自分の優柔不断が佐々木を死に至らしめ遺族を苦しめたから・・・。里見はそんな柳原を応援すると約束する。
里見のことが好きだった東の娘・佐枝子は、広い世界に出て自分の足で生きてく、そこで里見のような人に出会えるかもしれないと、里見に別れを告げた。
戝前は里見に「本当のことを言ってくれ。信用できるのはお前だけだ」と診察を依頼する。里見は『すい臓ガンでステージ4Aもしく4B』だと真実を告げた。
財前は抗がん剤治療より早急な手術を望む。東教授に手術してもらいたいので、里見から東教授に頼むことに。里見は財前ほどの才能を持つ医師がガンに気づけなかったことに悔し涙を流す。財前は自宅でレントゲンを見て泣き崩れる。
里見は鵜飼とともに東教授に財前の手術を頼み、東は引き受けた。
手術を始めた途端、ガンが腹膜に転移していたことが発覚。手の施しようがなかった。里見は抗がん剤治療を始めたいが、貧血がひどく血栓症のリスクも高いのでできない。
目を覚ました戝前は自分の症状を理解し、東教授は毎日診察にくる約束をした。
戝前の嫁・杏子は、財前に内緒で母親に電話して病状を伝えるが、息子に気を使わせたくない母親は見舞いに行かないと答えた。
戝前はすっかり顔色が悪くなり容体が急変した。
戝前の嫁・杏子は自分でもなぜかわからないが、愛人ケイ子に財前の病状を伝え、見舞いに行くチャンスを与えた。
ケイ子が見舞いに行くと、財前はうわごとで「母さんゴメン」と言っていた。ケイ子は財前と最後の会話をして、泣きながら去っていった。
トルソー症候群で手が動かなくなった戝前は里見に抗がん剤治療を望むが、まずは血栓症の治療が優先だ。しかし財前が強く望むので里見はOKした。
戝前は里見に屋上に連れて行ってもらい母親に電話。「会いたいなぁ母さんに。岡山に帰りたい。もう少しで楽になるから。母さんありがとう」母親は黙って聞いて「待っとる」と答えた。
里見は一通の手紙を里見に託した。
戝前は2度目の脳梗塞が起こり激しく苦しむ。
最後に「これが、死か・・・」と言って財前は死んだ。
里見に託した手紙には、病理解剖してガン医療に役立ててほしいという思いと、浪花大学の名誉を傷つけた謝罪がつづられていた。文末は「里見ありがとう、いつかまたきっと」だった。
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