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中谷美紀さん主演のSPドラマ【あの家に暮らす四人の女】のキャストとあらすじ、結末までネタバレを紹介します。中谷美紀×吉岡里帆×永作博美×宮本信子という豪華キャストが話題です。
【あの家に暮らす四人の女】の原作は、直木賞作家・三浦しをんさんの同名小説。谷崎潤一郎さん没後50年の「谷崎潤一郎メモリアル特別小説作品」として発刊され、現代版『細雪』と謳われています。
父親を知らない独身の佐知(中谷美紀)と鶴代(宮本信子)の母子の家に、ひょんなことから2人の独身女性が同居する。同居人の雪乃(永作博美)は姉御肌で、多恵美(吉岡里帆)の元彼氏はストーカー化してつけまわしてくる。そんななか『開かずの間』を開けたことでヒッチコックの『サイコ』のような驚きの展開を迎え、全く予想外のまさかの結末へ・・・。
放送日:2019年9月30日(月)夜9時~
放送局:テレビ東京・テレビ大阪・テレビ愛知・テレビせとうち・テレビ北海道・TVQ九州放送
キャストとあらすじ、結末までネタバレを紹介するのでSPドラマ【あの家に暮らす四人の女】に興味ある人は参考になったら幸いです。
目次
●SPドラマ【あの家に暮らす四人の女】キャスト
主人公・牧田佐知は父の行方を知らない刺繍作家でアラフォー彼氏なしのズボラ女子。演じるのは中谷美紀さん。ドラマ・映画で活躍し日本アカデミー賞主演女優賞など数多くの受賞歴があります。
ストーカーから逃げてきた同居人の上野多恵美はダメ男に甘い保険会社OL。演じるのは吉岡里帆さん。2015朝ドラ「あさが来た」で一躍注目を集め、2017ドラマ「カルテット」の小悪魔でブレイクし、CMにも多数出演しています。
佐知の友人で多恵美の会社の先輩・谷山雪乃は毒舌姉御肌。演じるのは永作博美さん。幅広いジャンルで活躍する、実力演技派女優です。
お嬢様気質な佐知の母・牧田鶴代を演じるのは宮本信子さん。朝ドラ「あまちゃん」や「ひよっこ」など第一線で活躍し続けています。
【#宮本信子】
\解禁情報📣/
9/30(月)21時~放送、ドラマ「あの家に暮らす四人の女」に、宮本信子の出演決定✨
一つ屋根の下で暮らす女性4人が織り成すホームドラマ。宮本は、主人公・佐知の母で、お嬢様気質で気ままな女性・牧田鶴代を演じます。
ご注目ください!https://t.co/biyYnsYYQx pic.twitter.com/VIdr2jbQ9E— 東宝芸能 (@TohoEnt) August 14, 2019
■四人の女キャスト
●【ズボラ女子】牧田佐知(中谷美紀)
刺繍教室を営む刺繍作家。仕事が忙しいと風呂に入らずも着替えもしない。世間との関わりが少なくアラフォー彼氏なし。父親がどこにいるか知らない。
●【お嬢様気質な母親】牧田鶴代(宮本信子)
佐知の母。旦那とは佐知が産まれてすぐに離婚した。性格はお嬢様育ちで気まま。
●【毒舌な姉御肌】谷山雪乃(永作博美)
保険会社で働く。佐知の友達。アパートの水漏れ事故から避難して、牧田家に転がり込んだ。
●【天真爛漫?】上野多恵美(吉岡里帆)
保険会社で働く雪乃の後輩。愛嬌があってモテるのにダメ男を好きになるタイプ。ストーカー化した元カレから逃げるため、牧田家で暮らす。
■男たちキャスト
● 守衛小屋の老人:山田一郎(田中泯)
牧田家の敷地内にある守衛小屋に住んでいる謎の老人。寡黙な性格で高倉健の映画を好む。
● 本条宗一(中村蒼)
ストーカー化した多恵美の元カレ。ダメ男。
● 立花修(橋本さとし)
雪乃の元不倫相手。離婚が成立して復縁を迫ってくる。
● 雨森勇樹(金井浩人)
雪乃と多恵美が働く保険会社の課長。
● 『梶内装』三上翔太(前原滉)
内装業者の見習い。
● 『梶内装』梶啓介(要潤)
内装業者で働く。雪乃の部屋の壁紙を貼替えに来た。
●SPドラマ【あの家に暮らす四人の女】あらすじ・予告動画
ささやかな趣味や、日々の仕事、久々のトキメキ、元彼氏との再会、ストーカー化した彼氏・・・。
何気ない日常に隠された彼女たちの想いがこぼれだす、不器用に生きる4人が紡ぐ、優しく温かい家族の物語です。
ここは、東京杉並の古い洋館。
刺繍作家の牧田佐知(中谷美紀)と気ままな母・鶴代(宮本信子)、佐知の友人で毒舌な谷山雪乃(永作博美)と雪乃の後輩でダメ男に甘い上野多恵美(吉岡里帆)の4人が暮らす。同じ敷地内に長年住み続ける謎の老人・山田一郎も交わり、笑いと珍事に事欠かない牧田家の日々。そこに多恵美の元カレでストーカー化している本条宗一の影が迫り…。
さらには、佐知に恋の訪れか!?
そして、洋館にある“開かずの間”を開けたことをきっかけに、平穏な日常がにわかに変化して…。
家族のようで家族でない人々の、奇妙で不思議でかしましくも和やかな日々の物語。
予告動画
●SPドラマ【あの家に暮らす四人の女】原作小説読んでネタバレ 結末は?
SPドラマ【あの家に暮らす四人の女】の原作小説を読んだので、結末まであらすじネタバレします。
■ネタバレ1 牧田家
祖父の時代から150坪の土地に立つ築70年の古くて大きな洋館『牧田家』。1階には40年近くカギのかかった「開かずの間」がある。
刺繍作家の牧田佐知(中谷美紀)
お嬢様気質な母・鶴代(宮本信子)
守衛小屋の山田老人(田中泯)
この3人で住んでいたところに、
佐知の友人・谷山雪乃37才(永作博美)
雪乃の後輩・上野多恵美(吉岡里帆)
が同居して家族同然に暮らして1年がたつ。
刺繍作家で生計をたてる佐知は仕事が忙しいと3日間風呂に入らず同じスウェットで髪はボサボサというズボラ女子。ずっと母親と暮らすこの家から出たことがなかった。
牧田家の敷地内にある守衛小屋に家賃1万円で住んでいる山田老人は、鶴代の祖父に雇われて農作業や資産運用と手伝っていたが、戦争で家が焼けてしまったのを祖父が知って敷地内に住まわせた。ちなみに守衛小屋が住んでいても守衛でもなんでもないが、鶴代を妹のように、佐知を孫のように守る使命感を持っている。そして独身。
佐知には幼い頃から父親の記憶がない。佐知が生まれてすぐ離婚した理由は、山田のせいではないかと疑ったこともあった。
■ネタバレ2 雪乃
佐知と雪乃は5年前、人違いがきっかけで出会い、同年代で同じ独身ということもあり友人になった。
雪乃は保険会社に就職したときからずっと15年近くボロアパートに住んでいたが、ある日ひどい水漏れでアパート全体がリフォームすることになり、そのあいだ牧田家に居候してそのまま住み続けている。
美人だが印象が薄い顔立ちで、男を信用してない。
田舎暮らしを嫌い東京で暮らすことにこだわってるが、お盆とお正月にはきちんと帰省して実家を大事にしている。雪乃が育った家族は他人行儀だが、佐知と鶴代はとても仲良しに見えた。
■ネタバレ3 多恵美
多恵美は雪乃が勤める保険会社の10才後輩。手芸好きだと知った雪乃が佐知に紹介すると刺繍教室の生徒になった。
多恵美が大学時代から付き合っていた後輩の本条宗一(中村蒼)はヒモ男。大学卒業後も就職せず多恵美のアパートに転がり込むと、多恵美のお金を勝手に使いDVも始まった。カギを変えて追い出すとストーカー化した。
多恵美から相談を受けた雪乃は、そのころ牧田家の2階に住み始めたときだったので、食費や水道光熱費を割安にするため、ストーカーから守る親切な先輩を装って、多恵美を牧田家に住まわせたのだった。
多恵美は小学生のから毎年花見に行っていて、死ぬまであと何回行けるだろうと心配をしていた。
佐知は、雪乃と多恵美を同居させてることは、山田には説明が面倒くさいから内緒にしてる。
■ネタバレ4 水漏れ事件
雪乃が出勤後、佐知は水のしたたる音が聞こえて雪乃の部屋に入ると、天井から雨漏りしていた。
山田に修理を頼むと、水道管のバルブの水漏れ箇所を応急処理してくれた。佐知は鍋を置いて作業を手伝い、お嬢様気質の鶴代は2人を監督した。
雪乃にはアパートの水漏れ事故に続き、水難の相があるようだ。
山田は同居人の存在にうすうす気づいていたが2人いるとは思っておらず少し驚いた。
後日、水道業者が水道管を正式に修理。水でダメになった壁紙は町の内装業者に見積もりを頼も、やってきた営業マンを鶴代はいい男だと言った。佐知には余計なお世話だ。
工事は1週間後だ それまで雪乃は佐知の部屋で暮らす。
■ネタバレ5 『開かずの間』のミイラ
そんななか雪乃は『開かずの間』の掃除を思い立った。
格安家賃で住まわせてもらってるにも関わらず、水難の相によって水漏れを起こしてしまい雪乃は責任を感じていた。佐知の部屋に居候するのも佐知の仕事の邪魔だから、掃除して『開かずの間』に住むつもり。
鶴代が伊勢丹に外出中、雪乃は『開かずの間』の鍵穴に針金をつっこんだら開いた。
室内は薄暗く埃と蜘蛛の巣だらけ。10帖くらいの広さで窓を開けると室内の様子がわかった。
天蓋つきのダブルベッド、1970年代までの本が陳列した本棚、着物や茶道具が入っていそうな桐箱20~30箱、もしかして鶴代と元旦那の使っていた部屋では?実はここに佐知の父親の痕跡があると雪乃は睨んでいた。
掃除を始めた。埃をはたき、照明器具を雑巾で拭く。埃は多すぎてベッドはダニの巣窟であり、雪乃の臨時の部屋にするのは無理そうだ。
桐箱を開けていくと、黒い髪の毛、しわしわの皮膚・・・ミイラだ!雪乃が悲鳴をあげると刺繍教室をやっている佐知と多恵美が2階から降りてきた。
ミイラは殺された佐知の父親の死体なのか?しかし佐知が見ても何の感慨も沸かない。
2時間後に刺繍教室が終わり3人でミイラを観察すると、体育座りの体勢で幼児ぐらいのサイズ。外傷はない。近所の善福寺川には河童伝説があるが、河童に似ていた。よく見ると背中に甲羅がついていた。
鶴代が伊勢丹から帰宅したので『開かずの間』を開けたことを告白。そして父親について尋ねると、出て行ったのではなく鶴代が追い出したのだという。
佐知がなかなか言い出せないので多恵美がミイラを見せると、鶴代はミイラは父親ではないときっぱり否定し、なぜミイラが『開かずの間』にあるのかわからない。
股間をチェックすると男女を判別するものはなく、肛門さえなく生物ではなく作りものだった。ミイラではなかった。
■ネタバレ6 鶴代の子供時代から結婚生活まで
ここでカラスが語り手として登場。
カラスは牧田家の近く、善福寺のほとりに立つ樹齢200年の大木をねぐらにしていて、鶴代の子供時代から結婚生活まで把握している。
■鶴代の子供時代から結婚生活まで
鶴代は母を早くに亡くした一方で、牧田家は裕福だったから幼い頃から清楚なお嬢様として育てられた。お茶や日本舞踊などお嬢様の習い事に励み、将来結婚して後継ぎとなる婿をとるのが使命だった。
大学は、父は反対したが祖父の後押しがあり金持ちが多い4年生大学に進学。当時は70年安保闘争のど真ん中。鶴代は血気盛んな同級生・神田幸夫と恋に落ちてベタぼれ。
卒業論文で佐知は三島由紀夫を題材とする一方、彼氏の神田幸夫は留年し、暴動で機動隊に前歯をへし折られていた。そんななか鶴代とゼミ講師が噂になると、卒論の面接試験の日に神田幸夫がゲバ棒片手に乱入してきたので鶴代は「バカね、私が好きなのは神田くんだけ」と言い、神田幸夫は「失礼しました」と出て行った。
大学卒業後、鶴代は就職せず家事手伝い。当時は不動産収入がたっぷりあって父も祖父も働いてなかった。守衛小屋に住む山田と鶴代は、兄弟のように気ごころ知れた仲だった。
彼氏の神田幸夫は2留してもまだ卒業の目途がたたず、そのうち安保運動の熱狂も終わり、2人は結婚の意思を固めた。
神田幸夫が牧田家に初めて挨拶にきた日は、グアムのジャングルから元日本兵の横井庄一が帰国して日本中は大騒ぎだったため、テレビのニュースが終わり神田幸夫が結婚を申し込むと祖父も父あっさりOKした。
鶴代と幸夫の結婚生活は最初はうまくいった。幸夫の収入はアパート管理人という肩書で不動産収入を得る事実上のヒモ。しかしまっとうな部分を持つ幸夫はアパートの修理や雑草刈りをきちんとした。
鶴代は祖父の看病と家事で忙しかったが、幸夫が山田との仲に嫉妬すると逆に夜の営みは燃えたのだった。しばらくたっても子供はできなかったのは鶴代の計算だった。家事が大変になるからだ。
やがて祖父が死んだ・・・鶴代は話し相手がが死んだから悲しかった。
厳しい祖父が死んだことで、父親は遊びにいくようになり不動産管理に身が入らなくなった。幸夫ものびのびし始めアパート管理がずさんになり骨董品収集を始めた。骨董品を求めて1か月の旅に出ることもあるが全てニセモノばかりだった。
1年後、鶴代は妊娠したが、幸夫は骨董品を買いに行っていて出産に立ち会わなかった。やがて誕生祝いで『河童のミイラ』を送ってきた。いやがらせに思った鶴代は何かが切れて離婚を決意した。
もともと意思のない幸夫は「わかった」と答え解放されたようにも見え、翌日に牧田家を出て行った。そのときこっそり『河童のミイラ』を寝室に隠していたことを鶴代は知らなかった。幸夫にとっては「これだ!」と店で見つけた大切な誕生祝いだったのだ。
鶴代は思い出の日記をすべて焼いて、夫婦の寝室は『開かずの間』にした。やがて父親を看取り、不動産を切り売りして管理し、たんたんと年を重ねていった。
鶴代が人生で唯一情熱的だったのは、幸夫と出会ってから、幸夫がゲバ棒片手に乱入してきた時までだ。
鶴代は、幸夫のことはずいぶん前に死んだと風の噂で聞いただけで、生死も居所も知らない。戸籍を調べればわかるが調べてない。
佐知は父親が一度も会いに来ない、手紙や電話もないから「お父さんは私のことなどどうでもいいと思ってるに違いない」と思い悲しくなった。
ちなみに多恵美は「河童をプレゼントする父なんて素敵ですね」「夢がある」と幸夫を讃えた。
多恵美は河童のミイラをガラスケースに入れて刺繍教室の生徒も出入りするリビングに守り神のように飾り『川太郎』と名付けた。佐知は刺繍教室の日はふろしきで隠したが、やがて鶴代が『川太郎』の頭にバンダナを巻いてオシャレにするなど身近な存在になった。
■ネタバレ7 佐知に恋の訪れか?
佐知は学生時代から何人かと付き合ったが、家に連れてくると鶴代は「ふん」と言うだけなので彼氏の部屋やホテルで会うようになった。現在は部屋で仕事に没頭する毎日なので、出会い自体がない。
水漏れ事故から1週間後、町の内装業者『梶内装』が壁の張替え作業に来た。家族経営の会社で、営業兼作業員の青年・梶啓介(要潤)と、10代の甥っ子・三上翔太(前原滉)の2人は寡黙だがイケメンだ。ちなみに山田は盗聴器や隠しカメラを仕込まれたら大変だからと彼らを見張る。
梶啓介は佐知を「奥さん」と呼び、独身と思われた佐知は嬉しかった。しかもタペストリー展があれば絶対行くほど刺繍に興味があるとわかり、佐知は胸のトキメキを感じた。佐知は魂をこめて作ってる刺繍を、その苦しみと喜びを誰かに認めてもらいたかった。歴代彼氏はみんな「実家暮らしのお嬢様が趣味の延長で小遣い稼ぎでやってる」としか見なかったから。
梶啓介は刺繍や壁紙のことになると饒舌になる壁紙オタクだった。壁紙の張替えが終わると刺繍を熱心に見てくれた。佐知の説明を興味深く聞いてくれて、手と手がかすかに触れて佐知はとろけた。始めて話の合う人に出会えた喜びを感じた。
ところが梶啓介が食べていたお弁当を誰が作ったか甥に聞くと、嫁の手作りだと判明してあっけなく恋は終了した。
■ネタバレ8 多恵美のストーカー彼氏との決別
多恵美はやりたいことがなく夢を思い描くのが苦手なので、夢見がちな男を好きになり生活費は出すから、ヒモ男に引っかかってしまう。
ストーカー彼氏の本条宗一は1か月に1~2度、保険会社の前に立っている。毎日ではなく忘れた頃に出現するのだ。
ある日も会社から出たら街路樹に本条宗一が立っていて、夕飯の買い物についてきたから、雪乃と多恵美が挟み撃ちして「なんか用?」と喫茶店に連れていった。
すると本条宗一はストローの袋を丸めて指輪のカタチにして「結婚しよう」とプロポーズ。「えー」と喜ぶ多恵美に雪乃は「バカ」と一喝した。追い詰められるとプロポーズして多恵美から金を引き出そうとするのは本条宗一の常套手段だったのだ。
多恵美は覚悟を決めて「迷惑だから」と突き放した。本条宗一が心の隙をついて「俺働くよ」と多恵美を説得にかかるが、雪乃がそうはさせない。断腸の思いで多恵美は会計をして店を出る。
雪乃は言葉巧みに本条宗一から住所と連絡先を聞き出したので、これまでの記録とともに警察に通報する。以後、待ち伏せはなくなった。
■ネタバレ9 佐知の父親・幸夫の霊
梅雨。鶴代の家庭菜園は本格的になり佐知だけでなく山田も駆り出された。すると山田は雨で風邪ひいて寝込んだ。鶴代は「あらそうお大事に」と他人事。
鶴代に命じられて佐知が様子を見に行くと山田は夕方に見た不審者を気にしていたが、本条宗一には警察の目が光ってるはずだ。その後、山田の熱は下がったが節々の痛みが取れない。
夏がきて暴風雨の夜、佐知は夜中に目が覚めて、リビングの窓のカギを閉めたか気になり見に行った。
すると人影を見つけた。黒ずくめの男が壁際の棚を物色していた・・・佐知は手首をつかまれ「静かにしろ」と首元に刃物をつきつけられた。犯人が誰なのか?本条宗一だとしても佐知はその顔を知らない。
金を要求されたが、どうせ殺されるから金庫やカードのことは言わない佐知は心のなかで「助けて誰か助けて」と叫んだ。
その様子を佐知の父親・幸夫の霊が見ていた。
幸夫の霊は犯人に襲い掛かるが霊体なので攻撃にならないしそもそも気付かれない。見守ることしかできない。、
■佐知の父親・幸夫の霊
幸夫は鶴代と離婚して7~8年後に死んでいた。
離婚後は骨董品を売って栃木の実家へ帰ったが、家業のタバコ屋は兄が継いだから居心地が悪く、三行半をつきつけれられ東京へ舞い戻ると、仕事は友人のつてを辿って小さな会社の事務の仕事や、いろいろな仕事を転々とした。
鶴代と佐知のことがずっと気になっていたから、自転車で牧田家に行ける石神井公園のアパートを借りた。仕事をさぼって門の外からしょっちゅう牧田家を覗いて娘の成長を見守っていた。
小学校時代、通学路にも出没したし運動会も見に行った。
しかし小学2年のときには幸夫は死んでいた。夏風邪を引いて体力低下したが家賃のため働かねばならず、疲れがたまったまま秋になり、銭湯にへ行った帰りに心臓麻痺で倒れてあっけなく死んだ。
鶴代と佐知を見守り続けたいから昇天したくなくてもがいたら、霊として牧田家に降りることができた。しかしやがて霊としての体力も限界になりいよいよ昇天しそうになった。
そんなとき善福寺のカラス善福丸と出会いなんとか頼んだら、牧田家の家が取り壊されるまでの間、地上にとどめてくれることになった。
いまでは牧田家の住民の心の中ものぞける、幸夫は神のような存在になった。
幸夫の霊は佐知を助けるため、寝ている山田に乗り移ろうとしたが失敗したので『河童のミイラ』に乗り移って、ガラスケースを割って出た。犯人と佐知に近づくが、声は声帯が干からびてるから空気が漏れる音だするだけ。
佐知と犯人は悲鳴をあげた。佐知は恐怖でたちつすくみ、犯人は逃げた。こうして父親は娘の命を守った!
しかし佐知はなぜかミイラに親しみを感じた。心が通じた感覚があり、佐知に向かって必死に何かしゃべろうと手を差し伸べてるように見えたから、「お父さん」と呼びかけそうになった。同時に幸夫の霊は乗り移れる限界がきてミイラから出た。
犯人は本条宗一ではなく老人宅ばかりを狙う泥棒で、パトロール中の警察に逮捕された。犯人は河童のミイラがガラスケースを破って出てきたと話すが誰も信じなかった。
佐知は鶴代に「お父さんのこと好きだった?」と初めて聞くと、鶴代は長い沈黙のあと「あなたが殺されていたら私はどうなっていたかわからない。あの世とこの世の境目で生きることになったでしょう。私はあなたを生んでようやく、何にも替えがたい存在があることを知った。そんなあなたはあの人がいなければ生まれてこなかったんだから、私は今でもあの人を嫌いじゃありません」と答え、親子は身を寄せ合った。
■ネタバレ10結末 雪乃と梶啓介
佐知は山田への当たりが柔らかくなった。以前は父に申し訳ないと思い山田を邪険にしなきゃいけない気がしていたが、今は社会的には他人でも家族だとやっと認められるようになった。それは『河童のミイラ』がきっかけだった。あのとき父の気配を感じた瞬間、母が父と出会ったこと、自分が生まれたことを全て「それでよかったんだ」と思えた。そしたら山田に優しくなれた。
雪乃が、梶啓介をさそって友達になれと、会社が協賛してる上野美術館の『世界の壁飾り展』の割引ペアチケットをくれた。雪乃にはずっと住んでいてほしい。
8月13日。雪乃も多恵美も帰省しない。電車が混んでるし親戚から「結婚はまだか」と言われるから。多恵美は新彼氏たーちゃん含む遊び仲間と江の島へ。佐知と雪乃は市営の温水プールへ遊びに行った。
将来の話題になり雪乃が建て替えを提案すると、幸夫の霊に頼まれたカラス善福丸が持った瓶の欠片が光った。佐知は無意識に建て替え断固反対のサインに気付き、建て替えではなくリフォームを提案したのだった。
プールから帰宅すると、泥棒が入ったのを心配して来てくれた梶啓介が玄関にいた。雪乃があのときの嫁の弁当を褒めると「いえ自分は独身ですが」と、弁当は母が作ったものと判明!
実は梶啓介は奥様がたに人気すぎて親戚や娘との縁談、時には不倫を迫られるので、それを防ぐために甥っ子含む家族らが既婚者を装っていたのだった。
こうして雪乃がキューピッドになり『世界の壁飾り展』に誘うことに成功!
その夜、庭で花火をしながらみんなでスイカを食べた。鶴代に命じられ佐知は山田を呼んだ。
頭上で瞬いた銀色の星は父・幸夫。『あの家に暮らす四人』を見守ってる。
★以上、SPドラマ【あの家に暮らす四人の女】原作小説読んでネタバレでした。
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