_
ドラマ【悪魔の弁護人 贖罪の奏鳴曲(ソナタ)】の原作小説の1つ【追憶の夜想曲(ノクターン)】のネタバレ、結末・真犯人・真相を紹介します。
悪魔の弁護人・御子柴礼司シリーズは推理作家・中山七里さんの小説で、2020年1月にフジテレビの大人の土ドラで、キャストは要潤さんが弁護士役初挑戦でドラマ化されます。
法外な報酬を要求する凄腕悪徳弁護士の御子柴礼司は、夫殺しの容疑で懲役16年の判決を受けた津田亜希子の弁護を希望するが、被告は全面自供して証拠もあり判決を覆すことなど不可能に見えた。しかしそこには隠された真犯人と真相があり・・・
原作の登場人物、結末・真犯人・真相を解き明かす原作あらすじネタバレを紹介するのでダークヒーロー御子柴礼司に興味ある人は参考になれば幸いです。
目次
●悪魔の弁護人【追憶の夜想曲(ノクターン)】原作の登場人物
● 御子柴礼司
依頼人に法外な報酬を要求するが、手段を選ばず必ず勝訴に導く悪徳弁護士。一匹オオカミで過去は謎に包まれているが、実は14才のとき凶悪犯罪を起こした元少年A。当時は園部信一郎という名前だったが、医療少年院を経て御子柴礼司に改名し独学で弁護士になった。冷酷さの中にもピュアで純粋な優しさを隠し持っている。
● 被告人・津田亜希子
夫殺しの犯人として逮捕され、自白も証拠もそろっている。
● 被害者・津田伸吾
亜希子の夫。包丁で刺された殺された。
● 亜希子の娘 姉の美幸13才
● 亜希子の娘 妹の倫子6才
● 伸吾の父親:津田要蔵
元教師で民生委員
● 検察:岬検事
●悪魔の弁護人【追憶の夜想曲(ノクターン)】原作あらすじネタバレ
世田谷の津田伸吾殺人事件の犯人・主婦の津田亜希子は、夫殺しの容疑で全面自供して懲役16年の判決が下り、あとは量刑だけを争っていた。
悪徳弁護士の御子柴はなぜか高額な報酬なしで弁護を希望して判決を覆そうとする。自白も証拠も証言もすべて揃ってるため、誰の目にも事件の真相は明白で御子柴に勝算はないのに。
■原作あらすじネタバレ 被害者・津田伸吾
殺された旦那・津田伸吾は、開発部長だったが会社が倒産・・・自己流でデイトレーダーになったたが稼げず負債額は6000万円にのぼり、部屋に引きこもり状態だった。
元教師で現在は民生委員をしている父・要蔵から支援されたお金も、伸吾は株につぎ込んで失敗していた
嫁の亜希子とは子供が2人、姉・美幸13才と 妹・倫子6才がいたが、伸吾は家庭内暴力を振っていた。
■原作あらすじネタバレ 亜希子が隠していた真相
裁判で御子柴は、事件の3日前から溜まっていたキッチンのゴミ箱にあった避妊具の箱について指摘。
夫婦の営みはなかったのに避妊具の箱があるのは不自然だし、親なら子供たちの目につくキッチンに箱を捨てたりしないはず。
避妊具そのもののゴミも見当たらないため、亜希子は、家庭内で誰かがセックスしてたのを隠していたと思われる。
■原作あらすじネタバレ 亜希子が守りたかったもの
裁判で御子柴は亜希子の過去のトラウマを明かす。
津田亜希子は福岡生まれ。9歳の夏、可愛がっていていた5歳の妹が殺されて亜希子はPTSDになり無意識にその記憶を消した。
津田家は被害者にもかかわらず悪意ある誹謗中傷を受け、耐え切れずにPTSD治療途中で神戸に引っ越した。
亜希子は神戸の商業高校を卒業後、東京の会計事務所に就職し、伸吾と出会い結婚。子供ができて守られる側から家族を守る立場になった。母親は神戸で暮らしてるが父親は阪神淡路大震災で死んでいる。
当時、亜希子のPTSDを治療していた医者を御子柴は証人として呼び、津田家の中の映像を見せると、医師は先端恐怖症だと診断した。インテリアは丸いものばかり、ハサミやカッターは人目につかず収納され、台所に包丁が1本もない代わりにスライサー。
妹が殺されて患った精神病がまだ治ってない先端恐怖症の亜希子は包丁に触ることさえできなかったと看破して、見事亜希子を無罪にした。
亜希子は否定するが、金属製の尖ったブックマークを見せると亜希子は怯えてうずくまって病気が証明された。凶器の指紋は、真犯人の指紋を目をつぶってふき取るときについたものだ。裁判を続けると亜希子は「やめてー!」と叫ぶ。
■原作あらすじネタバレ 御子柴の正体がバレた
亜希子の妹は5才でバラバラにされ殺された佐原みどりだった。
傍聴席にいた亜希子の母親・佐原成美が、御子柴がその犯人・園部信一郎だと半狂乱で叫び、法廷はざわつく。
亜希子はその場で御子柴を弁護人から解任した。
■原作あらすじネタバレ 真犯人の正体
真犯人に気付いた岬検事は、裁判所の廊下で御子柴に話す。
伸吾は亜希子以外と肉体関係があった。
亜希子が自分を犠牲してまで守りたい人間は娘たちしかいない。つまり真犯人は13才の長女・美雪。
性的虐待を繰り返したすえの、美雪の報復か過剰防衛が動機だ。事件以来、美雪は部屋にひきこもったままだが、その理由は事件のショックではなく自分が犯人だからだ。
美雪が伸吾を殺したとき、亜希子が帰宅して殺人を知った。ひとまず遺体を片付けてるとき要蔵が家を尋ねてきて、娘を守るため咄嗟に自分が殺したことにした。
亜希子は守るべきもののために自分が犠牲になろうとしたのだった。
岬検事は、罪状を犯人隠匿に切り替えて亜希子にも美雪にも供述させるつもりだ。
■原作あらすじネタバレ 亜希子が知らない事件の真相
御子柴は岬検事に、殺した犯人は美雪だが、しかし真実は違うと、真相を話す。
美雪の動機を亜希子は知らない。
避妊具は家のどこにもなかった。美雪を性的虐待していたのが伸吾なら引きこもりだから家にあるはずだ。
性的虐待していた犯人は祖父の要蔵!その場にいた要蔵は「馬鹿な」と否定するが御子柴は説明を続ける。
昼間、亜希子は仕事で不在、伸吾は部屋に引きこもりだったので、要蔵は2階にいる美雪に性的虐待をした。使用済みの避妊具は持ち帰った。
美雪には唇に殴られた傷があったが、伸吾は美雪には暴力しなかったと妹の倫子が証言している。殴ったのは要蔵だ。
御子柴は要蔵の指紋のついた名刺を岬に渡す。避妊具の箱の指紋を一致するだろう。
要蔵は小学校教師を定年間近で自己都合という理由で退職したが、本当の理由は11才女児にイタズラした疑惑が浮上したからで、物的証拠がないため学校と教育委員会は見て見ぬふりをした。
美雪が要蔵でなく伸吾を殺した理由は、要蔵に娘を売ったからだ。援助金は口止め料だった。
亜希子を弁護した理由は贖罪なのか?と岬検事が尋ねると御子柴は「買いかぶりもいいところだ」と言い残し裁判所を去っていった。
★終わり
●悪魔の弁護人【追憶の夜想曲(ノクターン)】原作読んだ感想
御子柴は美津子が嘘をつき続けても守ろうとして、真相を暴くことで自分が少年Aだとバレました。
その理由は、自分が中学生のときに美津子を殺してしまったことへの贖罪だったと思います。
しかし真実は残酷です。美津子を守ったことで、美雪は殺人犯として裁かれます。さらには美津子が知らなかった、義理の父親が娘に性的虐待をしていた事実まで知ることになってしまいます。
事件解決の謎解きとしては、美津子の動機の不在と真犯人を暴くことで、御子柴の過去につながるという、傑作ミステリーになってるのはさすがエンターテインメント。
ラスト、美雪は性的虐待をしてきたから父親を殺したで真相解明したと思いきや、実は要蔵が美雪に性的虐待をしていたというどんでん返しはスゴイ。
この記事へのコメントはありません。