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松坂桃李さん主演の映画「ツナグ」のキャスト・あらすじ、映画を見たので最初から結末までネタバレを紹介します。
2月3日テレビ金曜ロードショーで放送されますね。
「ツナグ」の原作は、直木賞受賞作家・辻村深月のベストセラー小説。待望の映画化と話題でした。
主題歌は内容にぴったりなJUJU「ありがとう」。
ツナグとは、たった1度だけ死んだ人と会わせてくれる案内人のこと。想いをつなぐ奇跡が起こるのは1度だけです。
また、映画「ツナグ」にはいくつか気になるキーワードがあります。
・松坂桃李さん演じる歩美の「コート」
・御園から嵐への伝言「最後の言葉」
・桐谷美玲さん演じる「きらり」の最後
・ツナグに欠かせない「鏡」
・謎の死を遂げた歩美の「両親」
これらのキーワードが徐々に解き明かされ、最後には感動のラストが待っています。
キャスト・あらすじ、映画を見て結末までネタバレを紹介するので、映画「ツナグ」を見れなかったひとや、テレビ金曜ロードショーで見るほど興味はないけど結末は知っておきたい人は参考になればと思います。
目次
●映画「ツナグ」キャスト
死んだ人に一度だけ再会できるとしたら
あなたは誰に会いたいですか?
死者とこの世に生きる私たちを「繋ぐ」…それが"ツナグ"です。
繋がれていく命と愛の物語⭐️
松坂桃李さんの初主演映画🎞
「ツナグ」今夜9時‼️#死んだ人に再会できるとしたらあなたは誰に会いたいですか #ツナグ pic.twitter.com/tEjWlUSITv— スタンリー@金曜ロードSHOW! 公式 (@kinro_ntv) 2017年2月3日
■ツナグ
たった1人と1度だけ、死者との再会を叶える
・ツナグ見習い:ごく普通の高校生・歩美(松坂桃李)
子供の頃、両親は謎の死を遂げた
・ツナグ:祖母のアイ子(樹木希林)
歩美の両親の死の真相を知っている?
■依頼者たち
・中年男性:畠田(遠藤憲一)
癌で亡くなった母ツル(八千草薫)に会いたい
・女子高生:嵐(橋本愛)
喧嘩別れのまま自転車事故で亡くなった親友・御園(大野いと)に聞きたいことがある
・サラリーマン:土谷(佐藤隆太)
プロポーズのすぐ後に失踪した彼女きらり(桐谷美玲)を信じて待ち続ける彼氏
●映画「ツナグ」あらすじ・予告動画
たった一人と一度だけ、死者との再会を叶えてくれる人がいるらしい―。
半信半疑で依頼をしてくる人たちの前に現れる使者は、ごく普通の高校生・歩美(松坂桃李)だった。●伝えられなかった母への懺悔
横柄な態度で、癌で亡くなった母・ツル(八千草薫)に会うことを希望する中年男性・畠田(遠藤憲一)。●裏切られた・・親友への殺意、突然の別れに告げられなかった想い
喧嘩別れをしたまま自転車事故で死んでしまった親友・御園(大野いと)に聞きたいことがある女子高生・嵐(橋本愛)。●信じ続けた婚約者への愛
プロポーズ直後に突然失踪した恋人・きらり(桐谷美玲)のことを信じて待ち続けているサラリーマン・土谷(佐藤隆太)。歩美は、実は“ツナグ”を祖母のアイ子(樹木希林)から引き継ぐ途中の見習いで、その過程で様々な疑問を抱く。
死者との再会を望むなんて、生者の傲慢かもしれない。
間違いかもしれない。
果たして会いたかった死者に会うことで、生きている人たちは救われるのか。人生は変わるのだろうか。
そして死者は…。引用:www.amazon.co.jp
予告動画:
●映画「ツナグ」ネタバレ 最後ラストは?
映画「ツナグ」を見たのでネタバレします。
歩美のコートとは?
御園が伝言した最後の言葉とは?
桐谷美玲演じるきらりはどうなるのか?
鏡とはいったい?
両親はなぜ死んだのか?
最後には涙腺崩壊、感動のラストが待っていました。
■
女子高生の嵐と御園は、自転車で登校。
演劇部の朝練で片想いする歩美を見つけると思わずのりだし、コートに注目。
御園「歩美くんのコート、ジュンヤワタナベだよね。あたしギャルソンは川久保玲のほうが好きなんだけど、ジュンヤもいいなぁ」
嵐「へぇジュンヤワタナベなんだ」
歩美は死者のニュースを見て教室でためいきをつく。
サラリーマン土谷は同僚から半ば強引に合コンに誘われる。
御園は同じクラスの嵐に歩美を紹介してほしいと頼む。
実は嵐も歩美のことが気になるのだが・・・
歩美が帰宅すると祖母のアイ子が老体にムチ打って料理をしている。
歩美はすかさず料理を代わる。
サラリーマン土谷は合コンで1人の女性に連絡先を聞かれる。
夜の公園
中年男性・畠田の前に、歩美が現れる。ツナグとして。
「死んだ人間と生きた人間を引き合わせるツナグです」
畠田は信じようとしないが、歩美は何の報酬もなく引き受けるという。
畠田が会いたい人は、癌で亡くなった母ツル。
理由は、土地を売りたいのに権利書が見つからないからだ。
★ツナグのルール
生きている人が死者に会えるのは一生のうちに1回だけ
また、死者のほうも、指名した生きている人と会えるのは1回だけ
ただ、死者が会うことを拒否した場合、会う回数は消費される
歩美は、ツルとの交渉が終わり次第連絡するという。
嵐と御園ら友達の間でもツナグは話題になっていた
病院でアイ子が転ぶと、サラリーマン土谷が手を貸してくれた。
するとアイ子はなぜか土谷に「あなたは大丈夫、大丈夫」と言った。
畠田の母が死んで以来、息子は畠田を避けている。
畠田が母の病気を、母や息子に隠していたからだ。
そして
歩美から電話が。母ツルが会うことを決めたという。
死者と会うのは満月。23日
場所はホテルだ。
■ツナグの見習い
ツナグ見習いの歩美。
引継ぎノートで勉強中だ。
アイ子はわからないことがあれば私に聞きなさいと優しい。
アイ子によると、ツルは20年ほど前にツナグに依頼してきたそうだ。
当時は小さい子供が一緒だったそうだ。
アイ子は嫁に行くとき兄からツナグの力を受け継ぎ、ツナグを始めた。もう50年になる。
ちなみに、ツナグを引き継いだ者は、会いたい死者に会うことができなくなると知る。
歩美の会いたい死者とは・・・
両親のことを思い出す歩美
とても優しい人たちだった。多分。
父の手は大きく、母は料理が上手だった
弁当にはいつも玉子焼きおにぎりがあった
家族を描いた絵は絵画コンクールに入賞し両親は喜んだ
そんな両親がある日突然、歩美を置いて死んだ。
父か母に会えば、なぞ息子をおいて死んだのかがわかる・・・
■土谷、嵐
サラリーマン土谷の部屋に同僚が遊びにきた
なかなか彼女を作らない土谷に、同僚は7年前のことを持ち出す。
結婚相手が失踪した場合、残されたほうは死亡手続きがとれる年月だ。
同僚が帰ったあと、きらりとの写真を見つめる
演劇部
主役に立候補した嵐、とことが御園も立候補
御園は嵐とライバルになるのがつらくて今日まで言えなかった。嵐はよく思っていない。
歩美はまだツナグとして仕事をしたことがないので、死者の世界について実は半信半疑だ。
■畠田と母ツルのツナグ
ツルと会う当日
ホテルの901号室
歩美が部屋に入ると、ツルがいた。透けたりせず実体だ。
ツルは紅茶を入れてくれた。
会いたいと思ってもらえると、とっても嬉しいそうだ。
ロビーで待つ畠田に、歩美はツルが901号室に来ていることを知らせる。
畠田はまだ疑っているが・・・。
ツルと会えるのは夜の間だけ。
面会の間、歩美はロビーで待つ。
901号室に行くと本当に母ツルがいて、畠田はびっくりする。
「本当にかあちゃんなのか」とまだ疑う畠田。
実は権利書の場所は、畠田は知っていた。
畠田は、母に病気のことを伝えなかったことを謝りたかったのだ。
しかしツルは、それはあんたのやさしさだと言ってくれた。
子供にも孫にも恵まれ幸せだった、何の後悔もないという母。
母の病気を1人で背負った畠田の苦しみも、母はわかってくれた。
畠田は、おばあちゃん子の息子とうまくいっていないことを相談する。
ツルは20年前、ツナグに依頼して死んだ旦那に会っていた。畠田を連れて。
「畠田家を継ぐ立派な息子だから、目を背けないでちゃんと見てあげなさい」と諭すツル。
そして朝焼けが訪れ、ツルは消えた。
畠田はロビーで歩美に
「よくできていた。本物だと騙されるところだった。どうもありがとう」
そして困ったことがあったらいつでも連絡してくれと、名刺を歩美に渡して帰った。
■嵐、土谷
歩美は帰宅すると「ツナグって本物だったんだ。すごい。いい仕事だね」と感激をアイ子に伝える。
しかしアイ子は、全員が全員、いいとは限らないと言う。話さなければいけないことがたくさんあるとも。
演劇部では練習が活発に行われていた。
嵐は、部室で御園が「あたしにはかなわないよ」と言っているのを盗み聞きしてしまう。
御園へのライバル心や嫉妬心が燃えてきていた。
サラリーマン土谷は、病院でまたアイ子と再会した。
土谷は先日「大丈夫」と言った意味を訪ねる。アイ子は「あなた会いたい人がいるんじゃない?」
演劇部のオーディション
主役はなんと御園に決まった 嵐は落ちてしまった
■死者に会う方法は「鏡」だった
歩美はアイ子にどうやって死者に会っているか方法を尋ねる。
アイ子は鏡を取り出す
鏡を所有している人間が、ツナグなのだ。
鏡を使って死者を呼び出す。呼び出すのは鏡の所有者だけ。
所有者以外の人間が鏡を見ることは許されない。それをしたら、見た者と所有者2人とも命を奪われるのだ。
■御園が死んだ
演劇部のリハーサル
御園は演技に気持ちが入っていないと注意される。嵐のことが気になるからだ。
休憩時間、御園は嵐に謝るが、「バカにしないで」と怒らせてしまう。
嵐は帰り道
「御園さえいなければ主役は私だった」と思う。
そして御園が帰りに通る通学路に、水を流した。気温の低さで道を凍らせるためだ。
翌日
嵐が登校すると、御園が交通事故で運ばれたという。
嵐が凍らせた道で、御園の自転車が転倒したところ、トラックにはねられた・・。
御園は死んだ・・・
御園は病院で死ぬ間際「嵐、どうして」とうわごとを言っていたと母親から意味を尋ねられるが、役のことで喧嘩したことだと思うと答え、逃げ去った。
御園の事故死以来、嵐は悪夢を見るようになる。
嵐は、嵐のせいで御園が死んだことを、御園がツナグを通じて誰かに話したらどうしようと恐れる。
■サラリーマン土谷からのツナグ依頼
サラリーマン土谷は歩美に会い、7年前に失踪した婚約者きらりでもかまわないかと尋ねる。
7年前、強風で転んだときに助けたのが出会いだった。
きらりは上京したばかりの20才。
救急車に付き添ったのがきっかけで、食事をするようになり、何度かデートを重ねていくうち、土谷の自宅に出入りするようになった。
土谷はきらりをどうしようもなく好きになった。
そして婚約。
プロポーズをした直後、友達と旅行に行くと出かけたきり行方不明に。
バイト先に連絡したら一緒に旅行に行ったはずの友達がいた。
実家の住所に連絡したがデタラメだった。
きらりに騙されたのかもしれない・・・それでもいい。ただ事故に巻き込まれていたらと心配で。
歩美はツナグを引き受けた。
歩美は帰宅するとアイ子に報告。
もしツナグで見つかったら、失踪ではなく死んでいたということになる。
また、昼間に歩美のクラスメイト嵐から電話があり、アイ子がツナグを引き受けたという。
■女子高生・嵐からのツナグ依頼
嵐が待ち合わせ場所にいると、歩美が現れ自分がツナグだと告げる。
ベンチに座るなり嵐は「そのコート、ジュンヤワタナベのでしょ。でも私、ギャルソンは川久保玲のデザインのほうが好きだな」と言う(御園情報なのに)
よくわかったねと関心する歩美。
嵐は、通学途中に事故死した御園に会いたいと告げる。
理由は「親友だからだよ!きちんとお別れを言いたい」と答える。
演劇部のリハーサル
嵐は御園の代わりに主役を必死に演じる
御園に主役を勧めたのは母親だった「やらないで後悔するよりやって後悔しろ」と。
母親は嵐と仲を悪くさせた責任を感じていた
嵐は友達に、御園が「あたしにはかなわないよ」と言っているのを聞いたと明かすが、それは聞き間違いだったようだ。
本当は「嵐にはかなわないよ」だったのだ。
嵐は茫然とする。
その帰り道、歩美から電話が。御園が会うという。
■祖母アイ子が倒れる
その頃、アイ子は鏡の前で腹部に痛みを感じ倒れてしまう。
病院に搬送され、入院した。
翌日、歩美が付きそう病室に、アイ子の兄が見舞いにきた。
歩美はアイ子の兄は、両親が死んだ本当の理由に尋ねる。
父が母を殺して自殺したのは本当なのか?
アイ子の兄は、本当のことは誰にもわからないと答え
「目に見えているものが真実ではない。大切なことは心で見るんだ。そうすれば本当に大切なことが見えてくる」と言った。
■嵐と御園のツナグ
ホテル
嵐は、御園が自分の殺意を知っているか不安なまま、御園に会いにいく。
ドアを開けると御園がいて「痩せたね・・・どうぞ」と優しく迎えてくれた。
御園は、ツナグが歩美だなんてびっくりだねと明るく振る舞う。
嵐は意を決して御園に、病院で「嵐どうして」と言ってたことを尋ねる。
御園は、嵐の殺意を知らないようだ・・・
御園は嵐に会った理由を親友だからと明るく答える。
しかし嵐は本当のことを言えない・・・殺そうとしたなんて言えない・・御園を傷つけるから。
嵐は「ごめんね」と泣きながら謝る。
御園は泣きながら「どうしたの?嵐」と尋ねる。
謝ることしかできない嵐。
まだ夜明け前
御園は嵐に、「歩美くんに伝言あるか聞いて」と嵐に頼んだ。
そして最後に「いつか、また会おうね」と嵐に優しく言って別れた。
嵐が歩美に伝言を聞くと、御園の伝言(最後の言葉)は
「道は凍っていなかったよ」だった。
御園は、嵐がしたことを知っていたのだ・・・知っていてわざと話題を避けたのだ・・・崩れ落ちて号泣する嵐。
嵐はもう一度御園に会いに行こうするが、歩美が止める。1度だけというルールだから。
御園が歩美を好きだと知っている嵐は「あの子が消えるまえにそばにいてあげて!」と歩美に懇願する。
しかしその時、夜が明けた・・・
朝日に向かって「ごめんなさい!ごめんなさい!」と何度も謝る嵐だった。
歩美は嵐がホテルにくるまえに御園と会ったときのことを思い出す。
その時、御園は歩美に会えたのが嬉しくて泣いていた。
そして「この先どうなるのかな」と不安になっていた。
御園は「歩美くんは悔いがない生き方してね。やりたいことは生きているうちに全部したほうがいいよ」と歩美に言った。
そして最後に「歩美くんの・・・その・・・コートかっこいいね。ジュンヤワタナベのでしょ?私、ギャルソンは川久保玲のほうが好きだったんだけど、歩美くんの見てジュンヤもかっこいいって思ったの。そのことずっと話したくて」
しかし同じことを嵐が言っていたと歩美が話すと、それまで楽しそうだった御園の表情が一変。
御園は歩美に伝言を託したのだった。
御園は、自分が歩美を好きだと知っているのに、嵐も歩美を好きだと直感した。(しかも御園の言葉をパクった)
今度は自分が裏切られたから、嵐に仕返しとして後悔の十字架を背負わたようだ。
歩美には、伝言(最後の言葉)の意味がわからない。
ただ、伝言(最後の言葉)を聞いたことで御園は大きな後悔を背負うことになったのは確かだ。
■きらりは死んでいた
歩美は、次のツナグで、ツナグを引き継ぐか決めることになった。
アイ子は死者との交渉に歩美を立ち会わせる。
アイ子が鏡に手をかざすと、鏡から光が現れて光が人のカタチになった。きらりだ。
アイ子「こんばんわ。くわもとてるこさん。土谷こういちさんが会いたがっている。あなたの気持ちは決まったの?」
きらり「彼に会えば、彼の中に生きている私は死んでしまう。でも、忘れられてもいい。それでも会いたいです。彼に先に進んでもらうためにも」
アイ子は了解した。
きらりの本名は「くわもとてるこ」だった。
7年前にフェリー事故で死んだそうだ。
鏡から出た光は、魂というよりは、記憶のカケラの集まりに見えた歩美。
アイ子も同感で、魂なのか未だにわからないという。
だとしたらツナグに意味はあるのだろうか?
歩美の両親は祖父の反対を押し切って駆け落ちしたが、死んだ。
葬儀のあと、親戚たちがあらぬ噂を流した。
父の浮気を疑った母が逆上して、口論のすえ父が母を殺して自殺したという内容だ。
■土谷ときらりのツナグ■
歩美は土谷に、きらりが会うと伝える。
本名は「くわもとてるこ」で7年前にフェリー事故で死んだことも。
きらりが死んでいたと知りショックを受ける土谷。
ツナグ当日のホテル
きらりが土谷に会う理由は
彼になにかできる唯一のことだから。そして会いたいから。
しかし土谷は約束の時間になってもホテルに現れない。
外は雨・・・
歩美はアイ子に電話し「今日会わなかったら後悔する」「ばあちゃんは後悔してもいいの?俺は後悔したくない」そう言って雨の中、土谷を捜しに行った。
すると外で嵐に偶然出会う。
嵐は演劇のチケットと傘を歩美に渡して去るが、御園に会ったことは後悔していないという。
そのあと歩美は土谷を見つけた。
土谷は怖くなったというが、怖いのはきらりも同じなのでは?このままだと絶対後悔しますよと訴える。
一生それを引きずって生きるのはツライんだと訴える。
きらりが死んだことを受け入れられない土谷に、今日しかないのだと叱咤する。
雨が止んだ
土谷はきらりに会いにホテルに行った。
「遅くなってごめん」と謝り、きらりを抱きしめた。
土谷「気を付けてって言ったのに」
きらり「ごめんなさい」
きらりは語る
出会ったときは実は18才だった。
熊本の田舎がイヤで家出して上京、バイト探し中に土谷と出会ったのだ。
「嘘ついてて本当にごめんなさい」土谷はもういいよと許す。
あの日は、実家に戻って両親に会うつもりだった。
土谷が両親に会いたいと言っていたので、会わせる前に両親にちゃんと話したかったのだ。
きらりは土谷に一目惚れだった。
出会っていなかったらきっと風〇で働いていた。
きらりは土谷にお礼を言う。
土谷は、自分は何もしてやれなかったと悔いる。
しかしきらりは、あんなに幸せな時間はなかったと答える。
「幸せになってね。7年間も待っていてくれたと聞いて、ものすごく幸せだと思った。何も言えずに寂しい想いをさせたままだったのに。嘘だらけの私を愛してくれてありがとう」
「だからもう、待ってなくていいんだよ。結婚、すっごいしたかったけど!」
2人はじゃれあい、泣きながらキスをした。
そしてもうすぐ夜が明ける。
きらりは、クローゼットの一番下の引き出しが2重になっていて、そこに母の手編みの帽子など大事なものが入っているから、実家に送ってほしいと頼む。
しかし土谷に残せるものはない・・・
きらり「何にも残せなくてごめん。でも大好き」
土谷「オレも・・・大好きだよ」
きらりはスッと消えた・・・
ロビーで、土谷は歩美に「会ってよかった。あなたのおかげです。どうもありがとう」礼を言う。
歩美「きらりさんのこと忘れないでください」
土谷は胸に手をやり「忘れることなんてないですよ。これからはずっと一緒です」
土谷は帰宅すると、部屋でクローゼットの2重引き出しを開けた。
きらりが言っていたとおり母の手編みの帽子があった。
他には、初めて一緒に映画館に行ったときのチケットとポップコーンの紙ケースが大事に残っていた。
■歩美の両親の死の真相
歩美は想う・・・
人間はみんないつか死んでいく
死んでいった人たちはいったいどこへ行くんだろう
見えないどこか違う世界へ行くのだろうか
僕たちの世界では何かをするとき、見えない誰かに見られていると感じことがある
きっと僕だちはその人たちに支えられて生きているんじゃないだろうか・・・と。
歩美はツナグを引き受ける決意をしたとアイ子に告げる。
アイ子は、歩美の両親について話す。
実はアイ子は、歩美の父りょうすけにツナグを受け継いでいた。
歩美も、父がツナグだったのではと察していた。
祖父から勘当された父に、アイ子が保険をかけてツナグを受け継いだのではと。
親戚から噂された浮気の女性は、ツナグの依頼人だったのではと。
アイ子は自分のせいで歩美の両親を殺したと告白。
ツナグを譲るとき、家族にも誰にも話すなと口止めをした。歩美の母かすみにもきちんと説明させるべきだった。
かすみがりょうすけを疑って鏡を見ることはなかった。
何が起こったかはわからないが、2人とも死んでしまった。
歩美にはいつか話さなければと思っていた・・私のせいだ・・・ごめん・・
歩美は、父が母にツナグであることを話したと想像する。
でも母を怖がらせないために、鏡を見たら死ぬとは言えなかった。
母は自分と結婚したせいで祖父から勘当された父を助けてあげたいと思い、鏡を使って祖父と会わせようとしたのでは?
母は決して父を疑ったりしない。両親はやさしい人たちだったから。
「がんばれ」っていつも歩美を応援してくれてる。
だからばあちゃんのせいじゃないよ・・・
傲慢で自分勝手な考えかもしれないが、死者が抱えてきた物語は、残された者のためであってほしい。事実がどうだろうと・・・
演劇。嵐は懸命な演技で、喝采を浴びる。
畠田は出かける息子に「ばあちゃん悪かったな」と謝り、息子は「いってきます」と答えた。
土谷は、きらりに実家に大事なものを届けに行った。
残された者には他人の死を背負う義務がある・・・
残された者はわがままになるしかない・・・それがたとえ悲しくても、図太くても。
■ツナグを譲る儀式
歩美は両親に会わない、いつかツナグを誰かに譲ったら、アイ子に会うと言う。
父を勘当した祖父だったが、孫である歩美が絵画コンクールで入賞した新聞は大事にとっていた。
アイ子は歩美にツナグを譲る儀式を行う
お互いの手を鏡に乗せて目を閉じる・・・
このあらすじには、致命的な間違いがある。病院で会ったサラリーマン自身が、既に死んでいることを見逃している。