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ドラマ「Aではない君と」のキャストと、原作小説を読んだのであらすじ、結末ネタバレ紹介します。
「Aではない君と」の原作は、薬丸岳さんによる小説。
自分の子供が人を殺したとき、どう向きあうか?親子の葛藤と再生を描いた物語。重く難しい深いテーマの原作を、テレ東らしく攻める心に残るドラマ。
キャストと、原作小説を読んだのであらすじ、結末ネタバレ紹介するので、ドラマ「Aではない君と」に興味ある人は参考になればと思います。
テレ東ではドラマスペシャル秋の3作品としてほかに、9月24日(月)「あまんじゃく」、10月5日(金)「琥珀の夢」も放送されます。
目次
●ドラマ『Aではない君と』キャスト
● 加害者の父親:吉永圭一(佐藤浩市)
● 息子。加害者:青葉翼(杉田雷麟)
● 元嫁=翼の母親:青葉純子(戸田菜穂)
● 父=翼の祖父:吉永克彦(山崎努)
● 彼女で部下:野依美咲(市川実日子)
● 弁護士:神崎京子(天海祐希)
● 最初の弁護士:長戸光孝(八嶋智人)
● 週刊誌記者:中尾俊樹(山本耕史)
● 被害者:藤井優斗
● 被害者の父親:弁護士の藤井智康(仲村トオル)
● 家庭裁判所の調査官:瀬戸(安田顕)
● 翼が働く居酒屋の店主:井川(寺島進)
● 吉永美佐子(紺野まひる)
● 森田(矢島健一)
● 室田(山崎銀之丞)
● 大谷(市川知宏)
●ドラマ『Aではない君と』あらすじと予告動画
大手建設会社に勤める吉永圭一(佐藤浩市)の元に前妻・青葉純子(戸田菜穂)から連絡が。離れて暮らす中2の息子・青葉翼(杉田雷麟)が同級生への殺人容疑で逮捕されたと言う。ネットに翼の実名などの個人情報が晒され、困惑した吉永は弁護士の長戸光孝(八嶋智人)を訪ねる。早速接見するも沈黙を貫き通す翼。父にも心の内を明かさない。記者・中尾(山本耕史)からの情報で、翼が過去に起こした万引き事件を収めたのが被害者の父で弁護士の藤井智康(仲村トオル)だと判明。そんな恩人の息子を殺したというのか…。翼の沈黙が災いし“逆送”つまり公開の法廷で刑事審判を受ける可能性が高まっていく。現状を打破すべく長戸は、お母さん弁護士・神崎京子(天海祐希)を紹介。神崎は献身的に吉永親子に向き合うが、翼に変化はない。やがて神崎は保護者が弁護士同様の立場となる『付添人制度』の存在を知り…。 息子の心の叫びに耳を傾け始める吉永。 翼は本当に殺人を犯したのか?
引用:『Aではない君と』公式サイト
予告動画:
●ドラマ『Aではない君と』原作読んで結末ネタバレ
ドラマ『Aではない君と』の原作、薬丸岳さんの小説を読んだのでネタバレします。果たして結末は・・・
●ネタバレ 翼が逮捕された
穂村建設の吉永圭一は、交際2年の恋人で部下の美咲のアイデアである「親子が一緒に遊べる美術館」の企画が通り、仲間たちと祝杯をあげる。
そのとき14才の息子・翼から電話がくるが、あとでかけ直すつもりで出なかった。その後トイレでかけなおすが翼は出なかった。
テレビのニュースで、東大和市の多摩湖周辺の雑木林で刃物で胸を刺された少年の遺体が発見された殺人事件が報じられる。容疑者は息子と同じ中学2年生、被害者は藤井優斗。
元嫁の純子から電話で翼が逮捕されたと知る。吉永は息子が事故にあったと嘘をついて大事な仕事を抜けて東大和署へ駆けつける。警察署の前はマスコミだらけ。
警察から、翼が遺体遺棄の容疑で逮捕されたと知るが、面会は許されなかった。純子は信じられず嗚咽し、一緒にタクシーに乗るが夫婦喧嘩になってしまう。
純子とは幸せな家庭を築けると思って結婚したが、翼を生んでから純子はキレやすく吉永に文句ばかり言うようになった。翼が5才のとき吉永が名古屋に単身赴任し、戻ってくると純子は我慢できず外で働きだし家事と育児がおろそかになり喧嘩が日常的になり、純子の方から離婚。吉永は結婚してから純子に一度も「ありがとう」と言わなかったとこのとき知った。
帰宅するとマンション前にマスコミがいたので、逃げて美咲のマンションへ。しかし美咲に翼の逮捕を話すと、受け入れてもらえず追い返された。
●ネタバレ 会社にマスコミ
吉永は仕事が手につかない。いつマスコミが会社に来るか心配で、帰宅もできずホテル暮らし。会社には息子が事故にあって入院した嘘をついて遅刻早退を繰り返すようになる。
純子とは連絡とれないなか純子の両親から、子育てに悩みうつ病で薬を飲んでいたことを初めて知った。
一方ネットには翼の住所、純子の職場、翼と純子の写真が流出し、罵詈雑言が飛び交っていた。
●ネタバレ 長門弁護士に相談
吉永はネットで見つけた芹沢法律事務所の長戸弁護士に相談する。
国選弁護人はお金がかからないが、熱意も力量もない弁護士に当たる可能性があるし、少年犯罪に強い弁護士は少ない。
私選弁護人は費用は約100万円かかるが、家庭裁判所の元裁判官だから少年犯罪に詳しい芹沢所長が参謀として仕事をチェックすると知り、長戸弁護士に決めた。
殺人や傷害事件は家庭裁判所でも、被害者遺族が少年審判を傍聴することができる。また 殺人事件で14才の場合、家庭裁判所から検察に逆走して成人と同様に一般の裁判になる可能性もある。それだけは避けたい。
損害賠償は、親権をもつ純子が高額な請求される可能性は高い。親権を持たない吉永が責任を負う可能性は低いが、父親としての責任は果たしたいと思った。
しかし長戸弁護士が面会しても翼は何も話さなかった。
吉永も翼と面会したが、何を言っても翼は無反応だった。
週刊誌が翼のことをを報じた。両親の離婚後、翼は休みがちになりサッカー部も辞めて、友達は優斗とその友人くらいで、自宅はたまり場になっていた。母親は深夜まで帰らず、父親は3か月に一度しか会わず「親から愛されていない」と友人に漏らしていた。知らないことだらけで吉永はショックを受ける。
●ネタバレ 優斗と翼
殺された優斗は学年トップの優等生だが、母親が4年前に亡くなり半年後に再婚した。翼とは片親同士で仲良くなった。
1年前、翼はハムスターの餌を万引きをして捕まったことがあり、優斗は翼をかばった。しかし2人ともハムスターは飼ってなかった。当時、純子も吉永も仕事を理由に保護に行かず、翼は警察で長時間待たされた。
また、翼は学校で備品を壊したり、女子のスカートをめくったり、問題を起こしていた。これが原因でクラスで孤立したが優斗とは仲良しだった。
●ネタバレ 神崎京子弁護士に相談 翼が自供
翼は吉永の面会を拒否した。
長戸弁護士はついにギブアップして、子供が3人いて少年犯罪にも詳しい神崎京子弁護士を紹介してくれた。
吉永も純子もお互い心労で顔色が悪く痩せて別人のようになった。2人で面会に行くが翼から拒否されてしまう。
神崎弁護士のおかげで吉永は翼と面会できたが、いろいろ聞いても翼は下を向いて顔を見せない。
ただ「優斗くんを殺したのか?」と聞くと翼はこくりと頷き認めた。殺人を自供したのだ。吉永はショックで立ち眩みした。
翼は別れ際「また会いにきてくれる?」と吉永に聞いたが、次に面会に行ったら想像を絶することを言われるのではないかと吉永は怖くなる。
●ネタバレ 翼が殺人を認め少年鑑別所へ
ついに会社にマスコミが来て囲まれた。
マスコミが来たことで会社にはもう知れ渡り、人事部から自主退職を勧められたが、「翼くんの今後のために、どんなことがあっても自身の生活を守ってください」を神崎弁護士から言われていたので、会社に残りたいと伝えた。美術館の仕事からは外された。
美咲から破局を告げられる。美咲は吉永を独占したくて翼の存在を疎ましく思っていたから、こうなったらこの先は一緒に生きていけないと、吉永は美咲の本心を初めて知った。
翼は逮捕されてから40日以上たち、少年鑑別所に収容され、4週間以内に家庭裁判所で少年審判がおこなれる。
翼は何も話さないので弁護の方針を立てることができない。このままでは反省してないと裁判官に思われかねないし、被害者感情も強くなる。
翼は弁護士を付添人選任にするサインを拒み、自分を守ってくれるはずの弁護士を「あいつらってそんなに偉いの?」となぜか敵視している。
●ネタバレ ペロの死、事件の真相は?
事件の詳細がわかってきた。
夕方、翼はよる6時半に優斗に『これからあの場所に来てくれれば、もっとおもしろいものを見せてあげるよ』とメールで呼び出した。(翼はその前6時47分に吉永に電話したが繋がらず)
ゲームセンターで遊んでいた優斗は、翼からメールで現場の雑木林に向かった。
同じ時間帯にアパートから出るバックパックを背負う尾翼も近所に目撃されていた。
優斗の死亡推定時刻はよる7時半~9時半
よる8時半に翼が帰宅したとき、バックパックがなく服も着替えていた。
ただ、翼は優斗の携帯をどこかに隠している。
逮捕の証拠は、事件現場から2km離れたゴミ箱に捨てられたバックパックに入っていた、翼の指紋がついたナイフ、優斗の血痕がついた服。黄色のスウェットは新品だったので犯行前に購入したと思われ、計画的犯行が疑われている。
しかしいまだに動機がわからない。
優斗にメールした『おもしろいもの』とは?
吉永に電話で何を話したかったのか?
家庭裁判所の許可を得て吉永が付添人になれば、翼と2人きりで話せるから動機を聞き出せるかもしれない。
悩んだすえ付添人になった吉永は翼と2人きりで面会する。猶予はあと1週間だ。
●ネタバレ 愛猫ペロ と 裁判ごっこイジメ
ペロは10年前に空き地で衰弱していたのを拾った子猫。
翼から吉永への今年の年賀状に「1か月前に猫のペロが死にました。拾った場所に埋めました」と書いてあった。純子によると、ペロは窓を開けたとき外に出て車にひかれて死んだ。
しかしペロが死んだ時期は去年の12月ではなく、去年の5月後半だったと判明。ペロが死んでから翼は別人のように暗くなっていたことも判明。
吉永はペロを埋葬したという、拾った空き地に行ったが、6~7年前からマンションが建っていた。なぜ翼は、12月に死んで、拾った場所に埋めたと嘘をついたのか?
翼と優斗はお互い親に不満がある同士で仲良しになったが、優斗は翼を『おい、被告』と呼んでいたことも判明。
吉永は、翼の部屋に木槌を見つけたので、裁判の真似事でイジメを受けていたのでは?と聞くと翼はついに答えた。
翼は優斗に学校でイタズラをさせられ、放課後は裁判ごっこで有罪という毎日を送っていた。
翼が被告で、優斗が弁護士役で他の友人2人が裁判官・検察官。優斗は『被告は親からも見捨てられた存在です。かわいそうな生い立ちなんです。だから裁判長、判決をお願いします』と弁護するが、必ず翼は有罪になる。これを去年6月から1年間毎日。だから翼は弁護士を敵視していたのだ。
優斗の携帯は現場近くで見つかり、優斗から強要され翼が泣きながらペロを殺している動画が収められていた。そのそばにペロとハムスターが埋められて白骨化していた。翼は動物好きなのに、強要されハムスターを殺していた。
優斗のイジメの動機は、親友の翼が裏切ったから。
同じ境遇だったのに、翼が八景島で父親と楽しそうにしていたのをクラスメイトが目撃したのを知り、裏切りだと非難。優斗が自殺しようとしたから翼が止めると、親友の証明としてペロを殺させられた。
その動画を吉永に送ると脅され、イタズラをさせられ、裁判ごっこが始まったのだ。
飼ってもいないハムスターの餌を万引きした動機は、両親にイジメを気づいてほしかったからだった。でも気付いてもらえなかったから、年賀状にペロが死んだと書いた。
●ネタバレ 心を殺すことと体を殺すこと
しかし翼は優斗は殺されて当然だと殺人の反省はしてない。
「心を殺すのは許されるのにどうして体を殺しちゃいけないの?」「ぼくとあいつどっちが悪いの?」吉永は答えられなかった。
むかえた少年審判。
翼が着替えた黄色いスウェットは、その夜に他人のベランダから盗まれたものだった。着替えは用意いてなかった=計画的犯行ではないと吉永は主張。
また、優斗を殺すつもりで呼び出したのではなく、『おもしろいもの』とは翼が自殺を見せるつもりだったと主張するが、翼はなにも答えない。
さらに、翼は優斗や遺族へ反省や謝罪は言わなかった。処分は少年院2年間が決まった。
その後、吉永は藤井から損害賠償を請求しない条件として『優斗が翼をイジメたことを公にしないこと』『父親の責任として翼が更生した姿を必ず見せること』を約束させられた。
●ネタバレ 翼は少年院を出たあと料理人に
翼は栃木の少年院で2年間過ごし16才に。中学卒業資格も得た。
高校は通信教育を選び、知り合いがいない静岡県富士宮市で父子で暮らし、関係は良好に思えた。
出院から半年後、吉永の行きつけの居酒屋から誘われて翼はアルバイトを始めた。
それから1年後、吉永は甲府の現場仕事に異動になったが、翼は富士宮市に残って居酒屋でバイトを続け「通信教育はやめて料理人になりたい」と言い、居酒屋の正社員になった。
出院から2年たち、翼はもうすぐ調理師免許の資格もとれるし、優斗に対して反省もしていた。吉永はそろそろ藤井との約束を果たすため、翼を連れていくことにした。
しかし藤井家に行く約束の日、待ち合わせ時間に翼は来なかった。電話もつながらず留守電。
翼は藤井に会うのが不安になり、事件のことを友人である店員に打ち明けたが、店中にばらされて作ったまかないを捨てられて 勤務中にいきなり店を飛び出して行方不明になっていた。
やがて電話かかってきた。「ペロのお墓で待ってる」
●ネタバレ 翼が父に電話した理由がわかった
吉永はペロのお墓=事件現場の雑木林で翼と会った。
翼は本当のことを話しだした。
自殺しようとしたのではなく、優斗を殺すため呼び出したと。しかし優斗にメールしたら急に自分が怖くなり、助けを求めて吉永に電話したと。
吉永は翼を甲府の自宅に連れて帰った。翼が作った美味しいチャーハンを吉永が食べるのを見て、翼は泣き出した。
「本当の話を聞いても、優斗くんを殺すために呼び出したと知った今でも、見守ることが出来るから翼が生まれてきてくれてよかった」しかし優斗は死んだから藤井にはそれはできないのだ。
翼は、優斗だけでなく優斗を大切にしている人の心も殺したと気付いた。吉永は翼が少年Aとして世間から憎まれても、翼を愛し続けると決意。
翼は、自分が更生してるかはわからないが藤井に謝りたいと自ら申し出た。
藤井に会い、今は恨んでないが優斗を恨んで殺した事実を認めた。
優斗の机の引き出しには翼と映る写真があった。それは藤井家にある写真の中で一番いい顔をしてる写真だから、藤井はこの写真を捨てることができない=翼の顔をずっと見なければいけない。
翼は「優斗ごめん」と泣きわめきながら、写真をつかみ謝り続けた。
翼はこのさき重い十字架を背負う。本当にわかってくれる人とは出会えないだろう。もうひとりにはさせないと吉永は誓った。
●終わり
以上、ドラマ『Aではない君と』の原作、薬丸岳さんの小説を読んで結末までネタバレでした。
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