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ドラマ【悪魔の弁護人 贖罪の奏鳴曲(ソナタ)】の原作小説の1つ【悪徳の輪舞曲(ロンド)ネタバレ】の犯人・真相・結末ネタバレを紹介します。
悪魔の弁護人・御子柴礼司シリーズは中山七里さんの小説でどれも一筋縄ではいかないストーリー。裁判でのラストどんでん返しと真相が明らかになる展開が魅力です。
中学生のとき5歳少女を殺して『死体配達人』は御子柴礼司。再婚相手を殺した罪に問われてる母親を弁護することになる。いつもはクールで冷徹な御子柴も、決別した肉親と向き合うことでさすがに動揺するが・・・
原作の登場人物、犯人・真相を解き明かす原作あらすじ結末ネタバレを紹介するのでダークヒーロー御子柴礼司に興味ある人は参考になれば幸いです。
目次
●悪魔の弁護人【悪徳の輪舞曲(ロンド)】原作の登場人物
● 悪魔の弁護人・御子柴礼司
金のためなら良心も売り反社会的組織なども含めて裁判で無罪を勝ち取る。14歳の時に5歳少女を殺してバラバラにして『死体配達人』と呼ばれた元少年A。
■御子柴の両親・妹
● 母親・郁美
再婚相手を殺した殺人容疑で逮捕された
● 父親・謙造
14才の御子柴の逮捕後に自殺した
● 妹・梓
自分らを殺人犯の家族にした兄を嫌う
■被害者
● 郁美の再婚相手・成沢拓馬
婚活パーティーで郁美で出会い再婚
● 成沢の前妻・佐希子
無差別通り魔事件の犠牲者
■検察
● 槙野検事
●悪魔の弁護人【悪徳の輪舞曲(ロンド)】原作ネタバレ
原作は同じ旋律を繰り返す輪舞曲(ロンド)に見立ててるようで、弁護人の悪徳、傍聴人の悪徳、被告人の悪徳、死者の悪徳の4章に分かれています。
■原作あらすじネタバレ イントロ
「ごめんなさいね。あなたさえ死んでくれたら…」
郁美は酔いつぶれた旦那をの首に縄をかけて絞殺し、首つり自殺の偽装工作を行った。
■原作あらすじネタバレ 母親の弁護依頼きた
園部信一郎は14歳で殺人を犯して医療少年院に入った。家族は殺人犯の家族として誹謗中傷を受けてめちゃくちゃになり、父親は自殺、母親と妹は行方不明になった。信一郎は御子柴礼司に改名して20才で司法試験に合格し、現在は法外な報酬を得る悪徳弁護士。
そんな御子柴のもとを妹・梓が30年ぶりに訪れ、母・郁美の弁護を依頼しに来た。
加害者家族として世間から迫害される日々を送り、結婚話も弟のことした事件が相手にバレて破談になった梓は、弟に積年の憎しみをぶつけながらも母親の弁護を依頼。ほかの弁護士たちは郁美があの『死体配達人』の母親だと知ってみんな尻込みしたから、他に選択肢がなかった。
しかし御子柴には家族を救いたい愛情はない。あるのは多額の報酬1000万円の要求だけ。
■原作あらすじネタバレ 母親・郁美の殺人容疑
郁美は、再婚した資産家の旦那・成沢拓馬を首吊り自殺に見せかけて殺害した容疑で逮捕された。
郁美の元旦那は、14歳の息子・信一郎(御子柴)が殺人鬼として逮捕されたあと世間から冷たい目で見られ嫌がらせを受け、会社をクビになり、首吊り自殺した。
その後、色々あって再婚した旦那も首吊り自殺と警察は発表したが、自殺ではなく郁美が殺した証拠を警察がつかみ、逮捕されたが、郁美は容疑を否認している。
■原作あらすじネタバレ 御子柴の動揺
30年間、家族の生活を想像せず生きてきた御子柴は思いがけず動揺する。
当初、家族への愛情はないと断言していた御子柴だが、身体の不調を感じるほど、身に見えてわかるほどに動揺していく。
御子柴と郁美が親子だとバレたら、裁判員たちは『この親にしてこの子あり』と感情的に郁美が殺人犯だと決めつけるだろう。
一方で検察側も親子だとバレたくない。更生して弁護士になった息子が実母を冤罪から救おうとしてると世間が見る可能性もあるからだ。
■原作あらすじネタバレ 郁美の30年間
御子柴は郁美の30年間について知るため、住んでいた場所を巡る。
郁美と梓は故郷の福岡を離れたあと、東へ東へと転居を繰り返していた。
苗字を鷹田に変えて住んだ群馬の舘林では、近所の住民がインターネットで偶然『死体配達人』の家族だと知って周囲にリークし、地域ぐるみで迫害が始まり転居を余儀なくされたと、親子が住んでいた家の大家・高須は正義感を振りかざし楽しそうに御子柴に話した。
名古屋では家賃2万円長屋に住み、梓は努力して進学校に入学した。しかし不良グループが起こした猟奇殺人事件がきっかけで『死体配達人』の事件も掘り起こされ、週刊誌に乗った写真で郁美と梓が母妹だと知った住民がリークし、窓ガラスを割るなど地域から迫害され、転居を余儀なくされた。
梓は縁談があったが、結婚相手が興信所を使って身辺調査をして『死体配達人』の妹だとバレて破談になった。
梓も成人してその後、郁美は婚活サイトで終のパートナーを探し求め 熟年者婚活パーティーで資産家の成沢拓馬と出会い再婚した。
■原作あらすじネタバレ 父親の自殺は他殺だった?
そんななか警察は、29年前に自殺した父親・園部謙造の自殺が、保険金目的で郁美が殺したという疑惑を提示した。
今回の成沢拓馬の自殺は、死体が吊り下がっていた鴨居に吊り金車を取り付けた痕跡があったため、郁美が偽装自殺したと疑われた。
そして29年前の園部謙造の自殺も、鴨居に金具のようなものの痕跡があったと29年前の担当・友原刑事が証言したため、郁美は元旦那も偽装自殺で殺した疑惑がもたれたが、郁美は「知りません」と否認する。
逃げるために自殺したと思っていた父の死の疑惑に、御子柴は動揺する。
拘留中の郁美が御子柴との接見を拒否するので、梓に説得してもらい面会。
今まで御子柴の家族に対する気持ちは『父親は自殺して逃げた』『母親は面会に1回しか来なかった』というもので、医療少年院で2人の仲間と稲見教官、彼女が弾くベートーヴェンのピアノソナタを聴いて感情がよみがえり己の罪を思い知り、人間を目指して贖罪に道を選んだ。
29年前、父・園部謙造を殺したのか?ストレートに質問すると郁美は「私は誰も殺してない」と否認。当時郁美は刑事の事情聴取に「息子さえあんなことしなけりゃお父さんも死なずに済んだ」と答えていた。
■原作あらすじネタバレ 裁判(第3回公判)
郁美と御子柴が親子だという事実は、検察が情報を伏せてるのでバレてない。
29年前の父親の自殺がもし他殺だったとしても時効が成立してる。息子が殺人犯で莫大な慰謝料を請求された状況下で、もし殺人だったしても郁美の犯罪傾向を裏付ける論拠にはならない。
■証人1 氏家鑑定センターの氏家所長
御子柴はヒノキの耐荷重の鑑定を依頼した氏家所長を証人として呼び、法廷に機材を持ち込み、自殺現場の一部を再現する。梁と柱、鴨居、吊り金車、縄、被害者と似た体重の槙野検事に協力してもい再現。
すると吊り金車は人の体重に耐えられなかった。釣り金車の仕掛けは実は不可能だという証明だ。
縄から採取された郁美の皮膚片は事件発生時時付着したものではなく、付着した木片はガーデニングで使用した枕木だった。
吊り金車の痕跡はダミーの可能性が高い。偽装ではなく本当に自殺して、成沢は自分が殺されたように見せかけたと推測できる。
■証人2 小曾根享司
成沢拓馬の前妻・佐希子は無差別通り魔事件で殺された。死者3名・重軽傷者4名を出した惨劇であり、大田区蒲田の町工場・小曾根工業を営む小曾根享司の父親も死んだ犠牲者の1人。
当時、成沢拓馬は町田訓也32才に対して激怒していたが原告団に参加しなかった。本人曰く理由は、一般家庭に7家族分の慰謝料は払えないから裁判は無駄骨に終わるから「どうせ1円も取れないなら、裁判せずに憎しみを溜め込んだほうが供養になる」と成沢が言っていたという。
結果、民事裁判には勝ったが成沢の言う通りになった。
犯人は統合失調症で不起訴。心身障害で犯行責任を問われず医療機関に収容され、両親は民事裁判後に賠償金を払わずに夜逃げして失踪した。
■証人3 氏家所長
御子柴は再び氏家所長を呼び成沢のPCの閲覧履歴を提示。PCのパスワードは前妻の名前SAKIKOだった。
閲覧履歴をたどると・・・
1.『加害者家族の足取りを追え!』サイトで『死体配達人』園部信一郎の母親・郁美について閲覧。
2.『少年犯罪ドットコム』9ページ目で『死体配達人』こと園部信一郎の顔写真とプロフィールを閲覧。
3.トレジャー出版の婚活パーティーの誘い
4.婚活パーティー参加者の郁美が、園部信一郎の母親だと確認。
という順番だった。成沢は犯人を憎んでいた。再婚後も前妻との写真を飾っていた。つまり郁美との再婚の理由は、前妻を殺した犯人を罰することできないので猟奇殺人を犯した犯人の家族への代償行為としての復讐目的。
成沢はわざと『縄に郁美のふれた痕跡を残した』『吊り金車の痕跡を残した』『PCで遺書を作り署名部分だけカーボン紙を使用』こうして事前に偽装自殺の疑惑を高める準備をして、酩酊するまで飲酒して首つり自殺した。
行き場のない憎しみを、同じ刑罰を逃れた犯罪者と家族に向けて前妻の無念を晴らそうした結果、死体配達人の母親・郁美を冤罪にしようと首吊り自殺を偽装した。
■原作あらすじネタバレ 郁美の無罪
成沢のPCの閲覧履歴を法廷で見せたことで、裁判員は御子柴があの『死体配達人』園部信一郎だと気付き、マスコミによって元少年Aが体を張って母親を弁護したというストーリーが醸成された。
御子柴は最終弁論で無罪判決の可能性を勝ち取った。成功報酬1000万円は、郁美が成沢の遺産を相続して払う。
■原作あらすじ結末ネタバレ 父の自殺の真相 大どんでん返し
ところが直後、郁美が父の自殺の真相について衝撃の爆弾告白をする。
「お父さんはね、あたしが殺したの」
30年前、御子柴の逮捕で園部家の中はめちゃくちゃいなり、父・謙造は仕事をクビになりノイローゼ、世間からの誹謗中傷にあい母・郁美もノイローゼ気味だった。慰謝料8000万円なんてとてもじゃないが払えない。
そこで慰謝料を保険金で賄おうと父・謙造が自殺偽装を計画し、母・郁美は首吊りを自殺幇助した。偶然にも成沢とまったく仕掛けだった。
「お父さんも私もあなたのために必死だった。お金を作ろうとして…」
郁美が御子柴の面会にいかなった理由は、医療少年院の稲見教官から「赤ん坊からやりなす」と聞いて、生まれ変わるのを邪魔しないためだった。
父親は現実から逃げて自殺、母親は自分を捨てたと思っていた御子柴だったが、本当は両親は自分を愛していたと知り、御子柴は「錯乱しそうだ」とこぼした。
そこに以前救った倫子が現れ無邪気に御子柴に花束を渡す。
御子柴「お母さんすきか?」
倫子「うん」
御子柴生まれて初めて他人が羨ましいと思った。
★終わり
●悪魔の弁護人【悪徳の輪舞曲(ロンド)】感想
最後のどんでん返しがびっくりなすごい展開でした。裁判で郁美の無罪を勝ち取って終わりだと思ったら、父親の自殺の真相がまさかの、慰謝料を払うための保険金目的の偽装自殺でした。
イントロで郁美が殺した旦那はミスリードで、再婚した旦那ではなく、最初の旦那という伏線の回収がスゴイですね。
両親が自分を愛してくれていたことを知るという、ドラマの最終回にふさわしいですね。
御子柴は今後、家族との向き合い方がどう変わるかも気になります。
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