ドラマ【美食探偵 明智五郎】の原作漫画から、犯人ネタバレを１話から黒幕マリアのトリック解説とともに紹介します。

【美食探偵 明智五郎】は１話の事件の黒幕マリア（小池栄子）が誕生し、明智（中村倫也）と因縁の関係となります。

マリアは「殺したい」相手がいる人々に手を貸し犯罪を繰り返ります。事件のたびに増えていく犯人たちは「リンゴちゃん」「シェフ」「れいぞう子」「天使」といったコードネームで呼ばれ、マリアは自分の子供たちとして仲間にしていきます。

ネタバレを先に読むことで、ドラマでどんなふうに映像化されるのか？原作漫画との違いは？など楽しむことができますね。

●ドラマ【美食探偵 明智五郎】１話　マリア誕生

■浮気調査

ある日、竹澤夫人という地味で従順で大人しい控えめなイメージの女性が、旦那の浮気調査を依頼してきた。

旦那の竹澤賢治の服から毎日違う香り、香水ではなく料理のスパイスの香りがする。理系のカタブツＩＴ研究職で、毎晩定時に帰宅し、自宅では御飯とみそ汁と焼き魚しか食べないのにおかしいから、竹澤夫人は浮気を疑ってる。

明智が旦那を尾行すると昼休みに若い女性のアパートに通っていた。相手は会社の近くのカフェで働く２７才女性。滞在１時間なので食事のほかに不貞行為もしてるかは判断しかねる。

しかし竹澤夫人は浮気確定と判断し、子供はいないから慰謝料たっぷりもらって離婚すると言い残して浮気調査は終わった。

■浮気調査

その直後、旦那が女性のアパート間で刺されて死んだニュースが流れる。竹澤夫人が犯人だとにらんだ明智は捕まえるため電話してデートに誘うと「最後の晩餐ね」と約束した。

「葉山の1日1組の予約制レストラン」を予約したが明智は免許もってないから小林苺の車で連れていってもらう。レストランつくと竹澤夫人は地味な主婦から妖艶なマダムに変身していた。

そのころ浮気相手は警察の事情聴取。将来自分の店を出したい彼女を応援するため、賢治は料理の試食をしていただけで、浮気はしてなかった。

明智は海の見える素敵な部屋をとったと誘うが、飲み物に盛られた薬で眠ってしまい、その隙に竹澤夫人は逃げた。

目が覚めた明智は小林苺の車で身投げしそうな崖を探し、竹澤夫人を見つけたが、目の前で飛び降り自殺されてしまった。

■マリア誕生

数日後、実は生きていた竹澤夫人は「Maria Magdalene（マグダラのマリア）」を名乗り、明智に絵葉書を送った。飛び降り自殺はトリックだったのだ。

※「マグダラのマリア」とは、イエスキリストの弟子とも恋人ともいわれてる女性の名前。

その後マグダラのマリアは、誰かに殺意を抱く人々に知恵と手を貸し、犯人たちの黒幕として暗躍していく。目的は明智にもう一度会いたいから。「私の存在に気付いて会いに来てほしい」「私を捕まえて」

１５年前にルーヴル美術館で見たダビンチ「モナリザ（聖母マリア）」になりたくて、マリアは生まれ変わった。
　
　

　
　

●ドラマ【美食探偵 明智五郎】事件1　林檎殺人事件（１巻）

■事件発生

帝都ホテルの客室で、ルームサービスの朝食を食べた若い男女（沢田剛25才フリーター、川上エリ20才フリーター）の遺体が発見された。死因は青酸カリの毒殺。ピリピリした風味があるからフレンチトーストに入っていたら被害者は一口で吐き出すはずなので不自然だ。

胃の内容物にメニューには含まれてないはずのリンゴが含まれていたという点が明智は気になった。警察が沢田の自宅を家宅捜索すると、実家はリンゴの名産地・青森だとわかったが、部屋にリンゴはなかった。

また、明智がホテルの宿泊者リストを調べると「マリー・マクダレーン」という名前がありマリアのことだと察知するが、小林苺には誤魔化す。

■リンゴジャム

殺された沢田は舌に小さな火傷があった。メニューにない熱いリンゴの料理で青酸カリの風味を誤魔化して殺したようだ。そこで小林苺が「出来立てのあつあつリンゴジャム」を作って上遠野刑事が食べてみると舌を火傷したので、客の目の前で作って食べたくなる演出をした説が浮上。

胃の内容物を成分分析すると、リンゴは過熱されたもの、青酸カリもリンゴ部分に多いとわかり、ジャムだと特定。

■青森へ

沢田の通信記録を調べた結果、青森の林檎農園「ふるかわリンゴ園」の茜というもう一人交際相手がいることが判明。明智は小林苺を誘って青森へ行き、リンゴ狩りをするフリして茜に会った。リンゴの品種名も「茜」だった。

青森では台風で落ちたリンゴをジャムにする。リンゴは種類によって煮る時間が違うが「茜」のジャムは犯行現場と一致した。

しかし茜は「私は捕まらない、何もしてない。殺してない。死んだその女と会ったこともない」と明智に言った。

■犯人逮捕は？

茜は重要参考人として連行されるが物的証拠はないので逮捕できない。青酸カリも凶器もない。「殺したい」と思っただけ。

マリアに依頼した証拠がない限り殺人教唆にもならない。マリアが逮捕されない限り茜は罪に問われない。
　
　

　
　

●ドラマ【美食探偵 明智五郎】事件２　フレンチでパン詰まらせ事件（２巻）

■事件発生

ある日、明智は苺に誘われてグルメサイト「食べレポ」で評判の良い激安フレンチの人気チェーン「立ち食いフレンチ」に食事へ行く。フレンチといえばフォーマルと意識のある明智は、不味くはないがカジュアルファッションで気軽にフレンチを楽しめる業態に呆れる。

そんななか探偵事務所の向かいにある「正統派フレンチの店 ラ・ベルテ」の客、岩本康がパンを喉につまらせて窒息死した。

当時、客は岩本康１人だけ。伊藤シェフの証言で、空腹だったのか3500円のランチコースをすごい勢いで食べ始め、パン・ド・カンパーニュを喉につめたと判明。伊藤シェフとスタッフ野中が背中を叩いたり水を飲ませようとしたが効果なく窒息死した。目撃者は出入りの無農薬野菜専門店「ビオミン」の配達員だけ。

警察は事故扱いしたが、薄く切ってサーブするパンを喉に詰めたなんて「豆腐の角に頭ぶつけて死ぬより難しい」と明智は違和感を覚える。

■正統派フレンチの店 ラ・ベルテ

明智のおごりで小林苺で食べに行き、実際にパン・ド・カンパーニュを食べてみると、動揺した苺がワイングラスを落として割ってしまった。

一方、料理自体は、明智「すべての料理がシンプルで美味しい」苺「爆裂うまい」。

■被害者はグルメ侍

店の看板メニュー「ロッシーニ」をグルメサイト「食べレポ」で検察すると、１人だけ星1つの辛い評価をする「グルメ侍」が窒息死した岩本康だと明智はわかった。

犯人にとってこいつは悪魔だ。勝手に写真を撮ってミシュランの美食家気取りで匿名で星をつける。犯人は「グルメ侍」を特定するため、皿を柄入りにする罠をしかけ、「食べレポ」の投稿画像で特定したのだ。

■伊藤シェフと対峙

目撃者である無農薬野菜専門店「ビタミン」の配達員に話を聞く。伊藤シェフが水を飲ませていて、手伝おうとグラスを持とうとしたら「触るな」と怒られた。岩本康が暴れて水のワイングラスが飛んだが、なぜか割れなかったという。

小林苺は泥棒のコスプレをして店のごみを回収し、明智は割られたプラスチックのグラスを見つけた。

明智は伊藤シェフに会い、ワインを注いだワイングラスを目の前で落とす。東急ハンズで買ったマジック用のトリックグラス。手品用のワインがこぼれないプラスチック製の割れないグラス。

■犯人逮捕は？

証拠がないので逮捕できない。
　
　

　
　

●ドラマ【美食探偵 明智五郎】事件３　冷蔵庫殺人事件（３巻）

■事件発生

明智は幹事をやることになった高校の同窓会が開かれた。当日、出席のはずの桐谷和宏が来なかった。真面目で几帳面な性格の桐谷和宏が連絡も取れないため明智は不審に思う。

そのころ桐谷の嫁みどりは、マリアが助っ人でよこした伊藤シェフと、浴室で桐谷の遺体切断をしていた。死体をなくしてしまえば殺人自体が発覚しない。

明智は宅配業者に後ろについてマンションに入る。桐谷宅は電気と水道のメーターが動いていたのでインターホンを鳴らすが応答がない。（伊藤シェフはモニターを見て驚く）

明智は桐谷のフリして廊下で宅配物を受け取り、探偵事務所に持ち帰る。中身は姑からで旦那の好物ばかりで、明智はいい母親だと褒めるが、苺は「でも奥さんからしたらいいい迷惑。こんなんがしょっちゅう送られてきたら地獄ですよ」

■桐谷夫婦

桐谷和宏は脱サラして在宅デイトレーダー、嫁の名前はみどり。

姑から毎週、桐谷の好物の料理や食材が送られてきて、冷蔵庫に入りきらない。もう送らないでほしいみどりに対して桐谷は「お前が食べればいい」

桐谷はみどりの得意なパスタやグラタンは脂っこいと批判し、姑の作る砂糖と醤油たっぷりの真っ黒な煮物をヘルシーだと褒める。

■犯人の逮捕は？

明智が桐谷に「元気か？」とメールを送信。みどりは桐谷になすりまし「煮物は口に合わないと思うから捨てといてくれ」と返事するが、明智はマザコンの桐谷とは別人だと確信。

苺の車で上遠野刑事たちとタワマンに急行し、玄関先で姑からの宅配便を受け取りみどりを発見。明智がドアに足をはさむとみどりが「警察呼びますよ」と言ったので上遠野刑事が現れ住居侵入罪で明智を逮捕。

調書を作る口実で桐谷宅に入った。部屋は２階なので伊藤シェフはベランダから逃走。みどりもゴミを捨てるフリして逃げた。

冷蔵庫いっぱいの肉を見て上遠野刑事は青ざめた。

パソコンのスカイプの画面に「最後の晩餐」の絵があり明智は、黒幕にマリアの存在を確信した。

■自分に失望する明智

事件の真相にたどり着くことができなかった自分に失望した明智は、頭ぼさぼさ髭ボーボーで失意の日々を送る。食欲がなく特に肉は食べたくない。
　
　

　
　

●ドラマ【美食探偵 明智五郎】事件４　フランスの浮気男（４巻）

南フランスのホテルでマリアは若い男からナンパされ、テラス席でのディナーに誘された。

男の名前は佐々木京介29才。総合商社でアパレル系取引の業務をしている。

ディナーのあと２人は一夜を共にしたが、マリアは佐々木京介が結婚してるのに独身彼女なしと偽ってることを見抜き「悪い子」と独り言。

朝食の水仙サラダに有毒アルカロイドをコショウだと称してふりかけ、食べた佐々木京介は死んだ。だがマリアもマリアで、明智を恋人だと思ってるから浮気の情事。
　
　

　
　

●ドラマ【美食探偵 明智五郎】事件５　地下アイドルのストーカー（４巻～５巻）

■事件発生

秋葉原の3人組の地下アイドルグループ「爆音エンジェルズ」のメンバーは、ヒナ、ミワワ、ココの３人。

ココはストーカー化したファンに悩まされていた。

半年前、バイト先のカラオケ屋に来客したファンについ自分から話しかけてしまい、それ以来いつも出待ちして手紙とプレゼントを渡してくる。ドルオタのルールやマナーがわかってない。ついに自宅アパートも特定され、怖くてバイトに行けなくなったため、高校の同級生の苺を通じて明智に相談。

警察には言えない。地下アイドルやってることを内緒にしてる親にバレたら大分に連れ戻されるから。

■ナポリタン

ある日ストーカーがまた出待ちしていた。「爆音エンジェルズ」の生みの親でマネージャー兼プロデューサーでもあるヒナ(25才)が注意して「恋愛禁止の鉄の掟」も伝えると、逆上したストーカーがヒナを階段から落として怪我させた。

明智は殺人未遂事件だから通報するよう説得するが「守って」と言われ、苺がわかったと承諾してしまう。

その夜、探偵事務所に「爆音エンジェルズ」をかくまい、みんなでナポリタンを作って美味しく食べた。

■ストーカーが倒れた

翌朝ストーカーが代々木公園で意識不明の重体で倒れてるのを発見されＥＲに搬送された。

明智はココを疑うがココはずっと探偵事務所の部屋で寝ていた。

■明智とマリアが再会

ＥＲに行くと、ストーカーの姉が治療費を払って別の大学病院に移ったあとだった。

明智はナースキャップを被ったスカートの看護婦を不審に思いマリアだと気付く。（マリアはストーカーを騙して退院させていた）

明智「これ以上、罪を重ねてはいけない」

マリア「あと７日よ」「彼には殺しの天使が舞い降りただけ」と言って明智にキスして去っていった。

明智に言われた小林苺は探偵事務所のキッチンで、「空の瓶」と「パスタで使ってないマッシュルーム」を排水溝で発見する。

明智はココが犯人だと確信し、本人も認めた。ココはストーカーが死ななかったことを残念に思ったが、本当のトリックを知らなかった。

■犯人の逮捕は？

ヒナとミワワはココを擁護した。
「人殺しがアイドルやっちゃダメなの？」
「恋愛は禁止でも殺人は禁止じゃない」
「アイドルには秘密がつきもの」

こうして「爆音エンジェルズ」は活動を続け、明智は無力さを感じる。

●まとめ

ドラマ【美食探偵 明智五郎】の原作漫画から、犯人ネタバレを１話から黒幕マリアのトリック解説とともに紹介しました！