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MAXが、ミーナの子供妊娠・脱退という障害を乗り越え復帰した舞台裏を紹介します。
MAXが人気低迷で苦しんでいた時期、ミーナ(当時24才)が子供を妊娠3ヶ月だという記者会見発表が行われました。
また、子供を妊娠・結婚したため、MAXを一時休養に入るという報告が。
他のメンバーも自分のことのような喜ぶ顔を見せていました。
しかし実際はウソだらけで、他のメンバーの笑顔は、心の中は怒りでいっぱいでした。
その後、メンバーチェンジがきっかけで人気が低迷していったMAX。
残されたメンバーは辞めていったメンバーを見返す気持ちと恨みでした。
・面倒見のいいお姉さんの、ナナ
・おっとりしていつも笑顔の、レイナ
・我が強いヤンチャ娘、リナ
・落ち着いたしっかり者の、ミーナ
この4人でMAXが結成されたのは、1995年です。
出会ったのは、地元沖縄のダンススクール。
それ以来、苦楽を共にして固い絆で結ばれてきました。
しかし、ミーナの子供妊娠・結婚による脱退で、他のメンバーが抱いていたのは、怒りや不安でした。
祝福会見の裏には、ある事情が隠されていました。
目次
★ MAX絶頂期
1997年
ナナ(21才)・レイナ(19才)・リナ(20才)・ミーナ(19才)
この頃MAXは、飛ぶ鳥を落とす勢いでした。
1996年に発売したシングル「TORA TORA TORA」のヒットをきっかけに大ブレイク。
キレのいいダンスとアップテンポな楽曲で、ヒット曲を連発しました。
1997年にはオリオン初登場1位を達成し、レコード大賞優秀作品賞を受賞し、その時から紅白に5年連続で出場しました。
さらにコンサートでは、日本武道館も超満員。
日本全国で大規模なライブツアーを開催し、10代の女性たちを中心に絶大な人気を博していました。
一方で、トップアーティストの仲間入りを果たしながらも4人は昔と変わらず仲良し。
仕事でさんざん歌ったあとでカラオケに行くほど大の仲良しでした。
メンバーのだれかに彼氏ができると、他のメンバーが男を品定め。
隠し事など障害はなにひとつなく、メンバーの間はまるで家族のような固い絆で結ばれていました。
お互いが親友であり、姉妹であり、家族のような存在でした。
★ MAXが低迷し始める
しかし浮き沈みの激しい芸能界です。
2000年、2001年とシングルの売り上げが落ち、人気は下がっていました。
MAXの4人も、肌で感じるほどでした。
「このままMAXを終わらせたくない」
人気の陰りやグループの方向性に悩みながらも、危機や障害を乗り切ろうと4人は笑顔で頑張っていました。
★ ミーナ「実は・・・赤ちゃんができました」
ある日、自宅にいたメンバーに電話が。
ナナ・レイナ・リナの3人が突然事務所に呼び出されます。
会議室に行くと待っていたのは、重々しい空気の幹部とミーナでした。
そしてミーナから予想外の告白が。
「実は・・・赤ちゃんができました」
このときミーナは既に妊娠3ヵ月。
子供の父親は、ミーナの彼氏・コンサートスタッフ男性でした。
そして幹部から、今後のことについて話し合うよう指示されます。
3人は困惑します。
子供の妊娠そのものは喜ばしいことでも、人気が低迷してるMAXにとって現在は今こそ踏ん張り時です。
しかもミーナはほとんどの曲でリードボーカルなので、脱退はあり得ないことでした。グループにとってとんでもない障害となりうる危機です。
ナナ「なんで?なんで出来たの?たまたま?欲しかったの?」
ナナは裏切られた感がありました。
そして3人がショックだったのは、ミーナが最初に相談してくれなかったことでした。
一番に言ってほしかった・・・
子供の妊娠は嬉しいけど私たちこれからどうなるんだろう・・・
私たち、取り残された・・
ミーナは当時、正直MAXのことは考えられない状態でした。
「産みたい 育てたい」という一心で。
・正念場な時に逃げるように脱退すること
・相談もなくすべてを事務所と決めて報告されたこと
MAXのミーナ以外の3人にとって、ミーナの行為は裏切りでしかありませんでした。
信頼の絆が深かった分、傷も深くなったのです。
歌番組の楽屋でも、ミーナ対3人で別れてしまうようになります。
スタッフたちも近づきにくい状態でした。
★ 記者会見
そして2002年になっても、今後のMAXがどうなるか全く白紙のままでした。
そんなときミーナの子供妊娠がスポーツ新聞にスクープされてしまい、急きょその日の夜に結婚記者会見を開くことになります。
グループだからということでミーナだけでなくMAX全員での会見となりました。
しかし、ミーナ以外の3人は記者会見に出なくありませんでした。
自分たちの想いとは別の笑顔と、その場にふさわしい言葉を並べて、その場を乗り切ることしかできませんでした。
そしてミーナは記者会見でオモテ向き「産休」ということにしましたが、本音ではMAXに戻るつもりはありませんでした。
★ 解散
解散の1週間前の頃、ナナ・レイナ・リナの3人は、ミーナに対する怒りよるも不安のほうが大きい状態でした。
・この危機・障害をどう乗り切ればいいのか
・今後どうすればいいのか
・今までの曲をどう歌えばいいのか
・先が見えない
そして最後、Mステの生放送を最後に解散が決まりました。
残される3人はステージで号泣してしまいました。
・この先の不安・・
・きちんとファンに伝えられないままの解散
帰り道、MAXの4人は無言のまま。
ミーナは途中で車を降り一言
「今までありがとう じゃあね」
MAX結成した7年。あっけない別れでした。
★ ミーナは結婚 一方MAXは活動休止状態
ミーナは家族だけで結婚式を挙げて、その年の夏に長男を無事、出産しました。
一方、残されたMAXの3人は方向性も決まらないまま、事実上の活動休止状態でした。
番組出演もない、リリースもない、ライブにない、という状態です。
★ 新メンバー アキの加入
そんななか2002年7月、同じ沖縄出身の21才・アキの加入が決まりました。
それをステージで発表した日、なんと観客からミーナコールが起きてしまいます。
ミーナがいてのMAXでないと認めないというファン心理です。
その後、新曲を発表しますが売上は伸び悩み、2005年には売上枚数たったの2000枚にまで落ち込みます。
それ以降はシングルの発売もなくなります。
大規模なライブツアーもなくなり、ライブ場所は、小さなライブハウスに。
時には海水浴場のイベント会場で歌うこともありました。
予算も削減され、衣装や小道具も自分たちで手作りしなければいけなくなりました。
ステージの飾りつけさえも自分たちでやりました。
そんななかでも、ミーナがいた頃と同じように結果を出して、見返してやりたいという想いがありました。
辞めていったミーナを後悔させてやりたいという想いでした。
一方ミーナは家族とともにふるさと沖縄に移住。
長女も生まれて、専業主婦として子供たちの育児に追われていました。
自分がMAXのメンバーだったことも、周囲に隠してミーナは生活していました。
★ 2007年 5年ぶりに再会
ミーナからナナ(29才)・レイナ(27才)・リナ(28才)の3人の実家に手紙が届きました。
内容は
・勝手にMAXを脱退したことへの謝罪
・沖縄でまた芸能活動をしたい
というものでした。
しかし、なぜ直接伝えなかったのか?ミーナ的にはなんとなく耳に入ればという想いがありました。
「壊してはいけないものを壊してしまった」という罪悪感が大きすぎて、直接伝えられませんでした。
そんななかMAXに沖縄でのライブが決まります。
3人は、ミーナのことが思い浮かびます。
そして3人はミーにメールをしてします。
5年ぶりにミーナとナナ・レイナ・リナは再会します。
しばらくは長い沈黙が続きました。
やっと言えたのは、ミーナ「レイナ、髪伸びたね」
再び沈黙。
「私たちがどれだけ苦労したかわかってるの?」
「赤ちゃんできた時、本当はおめでとうって言いたかったんだよ」
ミーナ「本当にあの時はごめんなさい」
やっと謝ることができたミーナ。
しかしそれでわだかまりがすべて解けるわけではありませんでした。
★ 2008年ミーナ脱退から6年
新メンバーだったアキがシンガーソングライターを目指すことを理由にMAXを脱退し、MAXは再び解散の危機に立たされます。
そんなとき思い出したはミーナの存在。
「やっぱりミーナしかいないのでは」
ミーナに連絡をとることに。
ナナ「MAXまた一緒にやらない?」
ミーナは本当に嬉しいですが、絶頂期のMAXを壊した罪悪感や、子供の育児もあるので悩みます。
しかし旦那に相談すると理解を示してくれて、復帰がきまりました。
復帰のお披露目の場所はフジテレビの朝の生放送。
★ 2009年1月31日 復帰ライブ
チケットは即日ソールドアウト
MAX絶頂期に10代だった、今はママにもなっている女性ファンで満席でした。
見事、MAXはオリジナルメンバーで復活を遂げたのです。
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