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小栗旬さん主演SPドラマ「二つの祖国」がテレビ東京で放送されるので、キャストと、原作小説のあらすじネタバレ結末シーンを紹介します。
「二つの祖国」の原作は山崎豊子さんの小説で、1984NHK大河ドラマ「山河燃ゆ」でドラマ化されたこともある名作です。
日本とアメリカ、文字通り「二つの祖国」を持つ日系二世の若者たちの苦悩。太平洋戦争をきっかけに強制収容所に送られ、戦争に巻き込まれ家族を引き裂かれ、広島長崎の原爆と終戦、東京裁判の判決までを舞台に、リアルに描かれます。
小栗旬さんと多部未華子さんなど実力派キャストと名作小説の組み合わせで間違いなし。原作のあらすじネタバレを結末シーンを紹介するので、興味ある人は参考になったら幸いです。
ドラマ放送日は2019年 3月23日(土)・24日(日) です!
目次
●SPドラマ「二つの祖国」キャスト
キャストは実力派ばかり!
予告動画:
■日系二世たち
● 天羽賢治(小栗旬)
天羽家の長男。日本語新聞社「加州新報」の記者だが日本とアメリカが戦争となり強制収容所に送られたのち、アメリカ軍へ入隊する
● 賢治の嫁:天羽エミー(仲里依紗)
梛子の学生時代からの友達。戦争で賢治と離ればなれになりリトルトーキョーで事件に巻き込まれる。
● チャーリー田宮(ムロツヨシ)
幼少期に父を強盗に殺されるた苦労人。アメリカで成功するため日本人であることを捨てようとする
● 井本梛子(多部未華子)
「加州新報」の同僚でエミーとは学生時代からの友達。賢治とチャーリーの友情愛情の狭間で悩み続け、戦争の最大の被害者として最愛の人との別れることになる
● 賢治の弟:天羽勇(新田真剣佑)
天羽家の三男。強制収容所でアメリカ軍に志願して戦場へ
● 梛子の妹:井本広子(池田エライザ)
姉と強制収容所へ送られる。姉と賢治を繋ぎとめ支える
● チャーリーの妹:小田万里子(橋本マナミ)
開戦時に日本にいたため人生が大きく変わった
● 天羽春子(原菜乃華)
天羽家の長女
■マンザナール強制収容所
● プロジャパンのリーダー:池島努(柄本佑)
マンザナール強制収容所でチャーリーたちプロアメリカンと敵対する
● マイケル坂田(ハリー杉山)
■ほか日本人・日系人
● 日本語新聞社「加州新報」社長:松井竹虎(仲村トオル)
● 日本語学校の主任教官:オーソン相川(田中哲司)
● 広島日赤病院の医師:倉石隆信(甲本雅裕)
● 元総理大臣:広田弘毅(リリー・フランキー)
● 国際法学者:横山喜三郎(中村雅俊)
● 元総理大臣:東條英機(ビートたけし)
戦後にA級戦犯として絞首刑になった陸軍軍人。
● 思想家:大川周明(笑福亭鶴瓶)
東京裁判では唯一民間人としてA級戦犯として起訴されるが釈放された
■外人
● 東京裁判の裁判長:ウェッブ(モーリー・ロバートソン)
● 東京・連合軍通訳部の部長・中佐:ムーラー(セイン・カミュ)
● アリゾナの軍キャンプ査問官:ホプキンズ(厚切りジェイソン)
● ミネアポリス陸軍情報部日本語学校「キャンプ・サベージ」校長:クラーク(チャック・ウィルソン)
● GHQ情報部の将校:パーカー(ケント・ギルバート)
● ロサンゼルス群立病院の医師:ピーターソン(ダニエル・カール)
● インフォメーション・セクション所長:カミング(デーヴ・フロム)
● FBI捜査官:ケヴィン(ジョージ・ウィリアムズ)
● 極東国際軍事法廷でマイクチェックするアメリカ人技術者(村雨辰剛)
● 中国最後の王朝「清」の皇帝/元満州国皇帝:愛新覚羅溥儀(織田信成)
■天羽家
● 父親:天羽乙七(松重豊)
19歳で鹿児島から移民渡米し、日系人に対する差別に耐えながらロサンゼルスのリトルトーキョーでアモウランドリーを経営。しかし戦争で全て没収され、強制収容所送りに。
● 母親:天羽テル(麻生祐未)
日系一世としてのアメリカ社会への貢献と、日本人のアイデンティティの狭間で葛藤しつつ、困難に見舞われる旦那を支える
● 父親の姉:天羽鷹(余 貴美子)
● エミーの実父:畑中万作(泉谷しげる)
●SPドラマ「二つの祖国」山崎豊子の原作小説からあらすじネタバレ 結末は?
山崎豊子さんの原作小説から、SPドラマ「二つの祖国」のあらすじネタバレを紹介します。果たしてどんな結末が・・・
■賢治とエミー チャーリーと梛子
日系二世の賢治は日本で教育を受けたあとUCLAに進学。卒業後はアメリカの日本語新聞「加州新報」の記者として働いていた。社説で「良き日本人たろうと努力することが、立派なアメリカ市民たり得る」と説き、自分もそう生きようとしていた。
賢治は同僚の梛子(なぎこ)とお互い惹かれあい一度だけキスした関係だったが、梛子は賢治のUCLA時代の同級生チャーリー田宮と交際中で、賢治は複雑な想いを抱きながら、梛子の友人エミーと結婚した。エミーは賢治と逆で日本に何の想いもない。
■戦争によって日系人は強制収容所へ
そんななか、日本がパールハーバーを奇襲攻撃して太平洋戦争が勃発。日系人たちは砂漠のマンザナール強制収容所に送られ、全ての財産を没収され不自由な生活を強いられる。
そして日系人を徴兵することになり、アメリカと日本の「二つの祖国」どちらを選ぶか忠誠心テストが実施される。YESなら「どこであろうと戦闘につく」「アメリカに忠誠を誓い、天皇に対する服従を拒否する」となる。
日系人たちの中でもどうするか意見が割れた。アメリカ人として生きて日系人の地位向上につなげるか、日本人として生きるか・・・みな苦悩する。アメリカではジャップと呼ばれ、日本では2世だと呼ばれ差別される。
父親の乙七は日本に強い忠誠心があるので「NO」と答え隔離収容所へ送られた
弟で三男の勇は「YES」と答え、米軍に入隊してヨーロッパ戦線に向かった。父親の乙七は大反対した。
賢治は迷った末「YES」。情報戦で戦争を早期終結させるため、陸軍情報部で日本語教官や暗号解読の仕事に就くが、父親の乙七は大反対した。日本軍から入手した情報を解読する語学兵の教育は、対米協力でもあるから。
賢治は語学兵のリーダーとしてフィリピンへ向かう。
一方、弟の忠は開戦当時に日本にいたので、日本兵として徴兵されフィリピンの戦地へと送られる。
■梛子とチャーリー
梛子は彼氏のチャーリーが金回りがいいので何か秘密があるのでは?と不信感を抱く。実はその通りでチャーリーはFBIに情報を売っていて、そろそろ足を洗いたいと思った頃、オーストラリアのマッカーサー司令部へ栄転が決まり出世の階段を登り始める。
梛子とチャーリーは結婚するが、喧嘩が原因でわずか4か月で離婚してしまう。
梛子の両親はアメリカに幻滅して日本の故郷・広島へ戻る。梛子も両親を追って広島に戻ったが、チャーリーは梛子にまだ未練がある。
■賢治の嫁エミー
アメリカではエミーが一人で外出したとき、白人にレ〇プされ、ショックで酒浸りになる。レ〇プされたことは賢治に伝えていない。
■賢治が弟の忠と撃ち合う
賢治の弟で三男の勇は、ヨーロッパ戦線で戦死する。
賢治は、地獄のフィリピンで日本兵の捕虜を尋問中、忠が同じフィリピンにいると知りショックを受ける。その後、二人は戦場で出会い、賢治は激ヤセした忠を誤射してしまい、忠はアメリカの捕虜となる。
■広島に原爆が投下され、日本降伏
1945年(昭和20年)8月6日午前8時15分、アメリカが広島に原爆を投下。日本は降伏して8月15日に終戦した。
賢治は連合国軍による日本占領軍へ配属され、祖国である日本へ。しかし米軍服を着ていると日本人から「アメ公の日本人」と憎まれ口を叩かれた。
広島にいた梛子は、原爆のとき地下道にいたので奇跡的に命は助かったが、両親は死んだ。
賢治は梛子と再会し、ふたたび惹かれあう。
チャーリーは親族とは縁を切っていたが、故郷の広島に原爆が投下されたことにショックを受ける。特に妹の万里子が顔に大火傷を負ったことは辛く、アメリカと日本「二つの祖国」の狭間で悩む。
賢治の弟・忠は、賢治のおかげで生き延びたが、捕虜の屈辱を忘れらず兄弟の確執となる。すれた忠は米軍のペニシリンを横流して闇成金となる。
■東京裁判が始まる
終戦の翌年、戦犯を裁く東京裁判(極東国際軍事裁判)が開かれ、賢治はモニター(言語調整官)を務める。
戦勝国アメリカ、敗戦国日本。二つの祖国が裁く側と裁かれる側に別れ、賢治は自分の役割に疑問を抱き始め心の余裕を失っていく。
■賢治と薙子
東京裁判で追い込まれる賢治は、嫁エミーとの不仲にも悩み、日本で再会した梛子に安らぎを見出し、2人は結ばれる。
嫁エミーは子供たちを(アーサーとベティ)を連れて来日するが、東京裁判で悩む賢治を理解しない。賢治は離婚して梛子と一緒になりたくて苦悩し、梛子もエミーの存在に苦悩する。
チャーリーは梛子と復縁したいが、梛子と賢治の関係に気付き、エミーに知らせると夫婦喧嘩になった。賢治はエミーが酒浸りに変わったことを問いつめるが、エミーはアメリカでレ〇プされたことを告白して号泣する。
エミーの苦しみを知った賢治は、離婚して突き放すことができなくなり、どうしたらいいかわからず、ますます苦悩する。
■東京裁判の判決
アメリカは日本陸軍少将を利用して戦犯に不利な証言をさせた。
溥儀は保身のためにウソをつき、板垣征四郎らに強制されて満州国に擁立されたと証言した。
勝者が一方的に敗者を裁く、戦犯たちを一網打尽にしようとするアメリカのやり方に賢治はショックを受ける。
やがて東京裁判の苛烈な攻防戦も終盤を迎え、判決が下る。
賢治は判決を翻訳して「被告を絞首刑に処す」を日本語で告げ、仕事とはいえショックを受ける。
東京裁判は、国際法を無視した、A級戦犯を裁くための儀式に過ぎなかった。松井石根、東条英機、土肥原賢二、武藤章、板垣征四郎、広田弘毅、木村兵太郎のA級戦犯7人は絞首刑を言い渡された。唯一民間人として起訴された大川周明は精神異常者を演じて釈放された。
■梛子が死んだ
梛子は原爆の後遺症で白血病になり、余命1年を宣告され賢治はショックを受けていた。
東京裁判の終盤、梛子の容態は急変。賢治は外出許可を得て駆けつけるが間に合わず、梛子の死に目には会えなかった。
■賢治とエミー
梛子は死んだが賢治はエミーと元には戻れない。エミーは離婚するつもりはない。
賢治はあとから自分も行くと言って、エミーと子供たち(アーサーとベティ)をアメリカに帰らせた。
■賢治と忠が和解
梛子は死期を悟ったとき、お見舞いにきた忠を諭し、賢治と忠は和解させていた。
■チャーリーが再婚
チャーリーは貧乏華族で元子子爵令嬢の若い久我山玲子と婚約するが、梛子の死にはショックを受けているし、玲子と結婚しても心は満たされないと気付いている。
上昇志向の強いチャーリーは、賢治の弟・忠とニューヨークで貿易商をやる計画だ。
■悲観的なラスト結末あらすじネタバレ
賢治はA級戦犯の遺骨が遺族に渡らなかったことなど東京裁判を批判していたことから、アメリカの諜報機関から忠誠心を疑われ反米思想とみなされた。賢治は怒って除隊を決める。
正月、賢治は故郷の鹿児島に帰省したあと、広島で梛子の墓参りへ行った。
梛子と紅葉の宮島へ行って将来を誓いあった翌日、梛子が倒れた。梛子は死ぬ間際「私は日本の敵なのでしょうか」と遺言を残していた。梛子は、賢治に日本とアメリカの架け橋になってほしいと願っていた。
賢治は、アメリカに帰って両親と妻子の面倒をみて、二つの祖国の架け橋となるため、反米分子の汚名をぬぐうため、新聞社でペンをふるうべきか悩む。
梛子を置いていけず賢治は疲れ果て、酒浸りになる。
リトルトーキョーで店を再開した父親の乙七に手紙を送り、天羽家の家宝である『波平行安』の刀を長男アーサーに譲ると伝えた。(開戦時、裏庭に埋めておいたのを掘り起こし、屋根裏部屋に隠していた)
チャーリーの結婚式は豪華に三井倶楽部で挙げられ、花嫁の親類は感無量だが、広島にいるチャーリーの母と妹は来てない。賢治はすみっこで1人もくもくと酒を飲んだ。
反米を疑われた賢治はアメリカで生きていくのが苦痛だ。梛子もいない。
除隊した軍の支給品を整理中、拳銃があった。
そんななか忠から白金で飲もうと誘われ車を運転するが、エンジントラブルで車がとまり、歩いてなぜか東京裁判が行われた元裁判所へたどり着いた。
新聞社が待つ東京裁判の原稿が一行も書けない原因は、「被告を絞首刑に処す」と翻訳した日本語の死刑宣告で手を汚したからだ。
もう何も残ってない・・賢治は拳銃自殺を遂げた。
★以上、山崎豊子さんの原作小説から、SPドラマ「二つの祖国」のあらすじネタバレでした。
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