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寛恕の網とは?サヴァン症候群と意味は父母知ってた。隠し場所はあそこだった

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半沢直樹2の次のドラマ【危険なビーナス】の原作小説から、物語のキーアイテム『寛恕の綱(かんじょのあみ)』の意味ネタバレ、絵の隠し場所とサヴァン症候群、衝撃の犯人と結末まで紹介します。

【危険なビーナス】は異父弟・明人(染谷将太)が失踪し、伯郎(妻夫木聡)は明人の嫁を名乗る楓(吉高由里子)の魅力に勝てず矢神家の遺産相続に巻き込まれるあらすじ。

ですが、あらすじが進むと『寛恕の綱』『フラクタル図形』『サヴァン症候群』『動物実験』『母の死の真相』などミステリー要素が増えていきます。

『寛恕の綱(かんじょのあみ)』は最終回の結末や犯人に繋がる大きなキーアイテムの1つで、絵の隠し場所とサヴァン症候群が深い関係にあります。

●【危険なビーナスの原作】『寛恕の綱(かんじょのあみ)』の意味ネタバレ

■禎子が売れない画家の手島一清と結婚

看護師の禎子は、盲腸で入院した手島一清が病院で絵を描いてるのを見て「この人才能ある!」と確信、周囲の反対を押し切って結婚。

でも禎子は見る目なく手島一清は売れない画家のまま、結婚3年目に伯郎が生まれます。

一方で手島一清は、禎子の妹の順子の旦那・兼岩憲三と2人でお酒を飲む仲良しになります。

■手島一清が病気『脳腫瘍』を発症

結婚5年目、伯郎が2歳のとき手島一清が病気『脳腫瘍』を発症します。何度も錯乱状態になる発作で苦しんだり、禎子も看病と治療費で苦しんでいました。

それを知った禎子の高校の同級生である佐代が、脳に電気を流して痛みや精神病を治す治療をしていた矢神康治を紹介してくれて、手島一清は特殊な実験治療を受けて症状が改善しました。

■『ウラムの螺旋』との出会い

ところが手島一清は病気の改善と同時に、常に頭に奇妙な図形のイメージが浮かぶようになります。

そんなある日、兼岩憲三が持ってた本の表紙を見た手島一清は、頭に浮かんだ図形と同じだったので動揺します。それが『ウラムの螺旋』でした。

『ウラムの螺旋』とは、1963年に数学者ウラムが発見した、無限にある素数を螺旋状に並べた分布図。規則性の強い部分を応用して新しい素数の発見に使用される場合もありますが、なぜ規則性が生まれるのか50年以上たった今も謎です。

■『寛恕の綱(かんじょのあみ)』の意味ネタバレ

『ウラムの螺旋』と出会った手島一清は、今まで明らかに違う、人間業とは思えない恐ろしいほどに精緻な幾何学模様の絵を描き始め、題名を『寛恕の綱』と名付けました。

『寛恕の綱(かんじょのあみ)』の名前の意味は、『ウラム』を日本語の『恨む』にして反対語の『寛恕(かんじょ)』と、表現方法の『網(あみ)』を組み合わせた、手島一清のユーモア溢れる造語です。

なにより『寛恕の綱』は数学界にとって大きな意味がありました。曖昧さのある『ウラムの螺旋』と違って完璧な規則性があったので、素数とは何かという数学界最大の謎が解くガキになります。数学界最大の難問リーマン予想も決着がつくかもしれません。

数学界だけでなく人間界にとって価値があると気付いた兼岩憲三は完成にワクワクすると同時に怖くもあり、2人だけの秘密にし、手島一清は伯郎に「わからないものを描いてる」「神様に描かされてるのかもしれない」と言いました。

■手島一清が死んだ

しかし手島一清は不意に『人間が立ち入ってはいけない領域』に足を踏み入れてる気になり、自分なりに素数について調べて意味を理解すると、怖くなって『寛恕の綱』を描くのやめました。

その後、快方にむかっていた病気『脳腫瘍』が急に悪化して死亡・・・。伯郎5歳の時でした。
 
 

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●【危険なビーナスの原作】手島一清の後天性サヴァン症候群とフラクタル図形ネタバレ

手島一清は、矢神康治の電気治療によって脳腫瘍は改善したものの、副作用として『後天性サヴァン症候群』を発症してフラクタル図形を描く天才的能力が身につき、『寛恕の綱』を描くことができました。

■後天性サヴァン症候群とは?ネタバレ

『サヴァン症候群』とは、自閉症など知的障害がある代わりに絵画や音楽などで天才的な才能を発揮する症状のことで、生まれつき発症しますが原因は不明です。

『後天性サヴァン症候群』とは、交通事故などで脳にショックを与えらたことが原因で『サヴァン症候群』を発症する場合です。

手島一清は、矢神康治の電気治療によって『後天性サヴァン症候群』を発症し、フラクタル図形を描く天才的能力が身に着きました。

■フラクタル図形とは?ネタバレ

『フラクタル図形』とは、一見レース編みの模様ですが、角田いすると編み目の中にもっと細かい編み目があるような、全体の形と細部が相似にあるものをフラクタルと呼びます。

具体的な例は海岸線がよい例です。普通、複雑な図形は拡大すると滑らかな形状ですが、海外線はどこまでミクロの世界になっても複雑でギザギザです。

■矢神康治のサヴァン症候群研究ネタバレ

矢神家は代々医学で大きな功績残して金持ちになりました。しかし当主の矢神康之介は小物で終わってので画期的な発見や発明が欲しくて、息子の矢神康治は電気治療で痛みや精神病を治す研究をしていました。そんななか手島一清の脳腫瘍を実験治療したら偶然、副作用で『後天性サヴァン症候群』を発症したのでコレはチャンスでした。

人工的に天才脳を作り出すことができるとしたら画期的な発見になります。

ところが手島一清が死んでしまったので、動物実験を続けます。

※伯郎は幼少期、禎子と再婚した矢神康治が泰鵬大学の医学部で動物実験してるのを偶然見てしまいトラウマを抱えます。猫の頭蓋骨に穴をあけて露出した脳に直接電極を流して反応を探る実験でした。そのため矢神康治を嫌いカリフラワーを食べられなくなってます。

しかし動物は絵を描いたり楽器も演奏しないから天才脳を確認できないので、事故や怪我をきっかけに『後天性サヴァン症候群』を発症した患者を探して全国を探し回り、才能を発揮した音楽や絵画をコレクションしていました。その1つの絵が矢神家に保管されていて、伯郎が写真に撮って兼岩憲三に見せると「これはフラクタル図形の一種だ。手描きなんて信じられない」と言っています。

その後、矢神康治は手島一清を死なせた罪の意識からか、『後天性サヴァン症候群の研究資料』を論文発表もせず、仮説が証明できそうな時点で実験をやめました。
 
 

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●【危険なビーナスの原作】『寛恕の綱』と兼岩憲三ネタバレ

手島一清が死んだあと絵がすべて兼岩憲三のもとで保管しましたが、『寛恕の綱』だけなかったので、きっと処分されたのだと兼岩憲三は思ってました。

ところが数年後、明人からアルバムの『寛恕の綱』の写真を見せられた兼岩憲三は、興味ないフリして激しく動揺!!なぜなら写真の日付が手島一清の死去よりずっとあとなので絵は処分されてないと悟ったからです。

■16年前の兼岩憲三ネタバレ

兼岩憲三は『寛恕の綱』は禎子の実家にあると見当をつけて、何度かこっそり忍び込んで絵を探しましたが、矢神康治の『後天性サヴァン症候群の研究資料』は見つかっても肝心の絵は見つからず・・・。

事件が起きたのは16年前。

また禎子の実家に忍び込むと、不審に思っていた禎子に見つかってしまいました。

禎子は手島一清から絵の処分してくれと言われたが、処分する気になれず実家に隠していたんです。でもこんなことになったので、兼岩憲三を警察に通報して絵も燃やすと言いました。

兼岩憲三は禎子ともみ合いになり、頭を打って気絶した禎子を意識ないうちにお風呂で溺死させ、事故死を偽装。

もしも殺人を疑われた場合、犯人が矢神家にいると思わせるため『後天性サヴァン症候群の研究』を盗みました。

嫁(順子)の姉(禎子)を殺してるわけですから、酷い話です。

■現在の兼岩憲三ネタバレ

禎子の死後、実家は取り壊して更地になったと矢神康治から写真が送られてきたので、兼岩憲三は『寛恕の綱』は矢神家にあると思い手が出せずにいました。

そして現在、矢神康治が膵臓ガンで危篤になり遺産相続を話し合う親族会が開かれることに。

明人が相続すれば数学の天才だから『寛恕の綱』の価値に気付き、兼岩憲三が手に入れるチャンスはなくなります。

そこで兼岩憲三はネットで『コーディネーター』を名乗って募った実行犯に明人を拉致監禁させ、遺産相続の話し合いに参加できないようにしました。そうすれば『寛恕の綱』は禎子の遺品として伯郎が相続できるはずです。

伯郎の手に入れば、手島一清の絵画は兼岩家に保管してあるから、自動的に『寛恕の綱』は兼岩憲三のもとに届くはずです。

こうやって遺産を相続する明人を監禁して絵を横取りする作戦でした。

 

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●【危険なビーナスの原作】『寛恕の綱』の隠し場所と犯人結末ネタバレ

伯郎と順子の会話から実家が残ってると知った兼岩憲三は、順子を睡眠薬で眠らせて実家に先回りし、こっそり『後天性サヴァン症候群の研究資料』を置いてわざと見つさせ、伯郎たちが帰ったあと『寛恕の綱』を探そうとします。

ところがトリックに気付いた伯郎が引き返してきて、バレました。

兼岩憲三は自分が16年前に禎子を殺した犯人で、明人を拉致させた犯人(『コーディネーター』)だと告白すると、『寛恕の綱』が他人の手に渡るくらいならと、実家に灯油で火をつけて自殺しようとしますが楓が命を助けました。

■隠し場所と結末ネタバレ

燃えていく実家を見て伯郎は、幼少期にエアガンで穴だらけにした仏間の襖が、穴ふさがって修復されてることに気付きます。

火の中飛び込み、庭のスコップで襖を突き立てると中に埋められた『寛恕の綱』を見つけました!

しかし天井が落ちて危ないところを失踪中のはずの明人に助けられ、『寛恕の綱』は燃えて灰になりました。

■明人の失踪の真相と楓の正体を知ってびっくり

兼岩憲三は逮捕され、嫁の順子はショックで入院。

伯郎は、明人の失踪の真相と楓の正体を知ってびっくりします。

明人を拉致した実行犯の正体は警察で、明人は警察に協力して失踪を自作自演してました!

さらに楓の正体は嫁でなく警察官で、伯郎に接触して矢神家に犯人(『コーディネーター』)がいないか調べる潜入捜査官でした!

■『後天性サヴァン症候群の研究資料』結末ネタバレ

勇麿は『後天性サヴァン症候群の研究資料』をビジネスに繋げて儲ける目的で伯郎と楓に協力してましたが、最後のページにこんな記述を見つけます。

『天才が幸せをもたらずとは限らない。不幸な天才を産むより、幸せな凡人を増やす努力をしたい。』

明人はこれを遺言だと思って人目にさらすのやめ、資料は明人が預かることになり勇麿はビジネス諦め、明人と勇麿は2人で矢神家の再建することを誓いました。

矢神康治が病床で言ったセリフの伏線も回収されます。

「明人、背負わなくていい」は矢神家の相続ではなく、『寛恕の綱』のことで、

「明人、恨むな」は『ウラムの螺旋』のことを伝えようとしたと思われます。

●まとめ

【危険なビーナスの原作】『寛恕の綱』の隠し場所と結末ネタバレを紹介しました!

最後まで読んでいただきありがとうございました。



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