■豪邸で暮らす若林夫妻

●　旦那：和也（伊藤英明）
●　絶世の美女の嫁：貴美子（沢井美優）

■刑事

●　山口英二（松角洋平）

■ランプ

●　魔人（滝藤賢一）

■若林の嫁が誘拐された

豪邸に住む若林和也（伊藤英明）がワインを取りに部屋に行ってる間に、絶世の美女の嫁キミコ（沢井美優）が突然、姿を消した。誘拐されたらしく犯人から身代金5億円を要求する電話がかかってきた。

すぐ警察を呼ぶ。防犯カメラを見ると若林が席を外した15秒の間、映像がかき消され、元に戻ると嫁は消えていた。

嫁の携帯にはアドレス帳も発信履歴も若林だけという点に警察は不審に思う。

若林は投資で生計を立ててる以外は謎だらけ。５年前に彗星のごとく投資の世界に現れメディアでも話題になったが、過去の経歴はいっさい不明。

若林は取材されたとき、嫁を撮影されるのをひどく嫌がっていたという。

■警察が若林を疑う

嫁との馴れ初めを刑事が聞くが若林は知り合いの紹介というだけ。

家政婦に聞き込みすると、珍しく夫婦喧嘩したとき「なんでアイツに見せた？アレは僕たちだけの秘密だろ。わかってるだろ？その気になれば君を消すことだってできるんだからな」と言っていたとわかり、警察は若林を疑う。

若林と嫁は婚姻届けを出していなかった。愛しているというが、旧姓も出身地も、友人や家族の連絡先すら知らないという。

誘拐は自作自演なのでは？若林と嫁の秘密とは？警察が問い詰めると若林は5年前に発見したランプと、それにまつわる奇妙な出来事について語り出した。

■5年前の出来事

５年前、若林はリサイクルショップでバイト。生まれつき体も弱く仕事も上手くいかない。

買い取った品物を売れるものと売れないものに仕分け作業中、アラジンの魔法のランプに似てるのを見つけ「いでよランプの魔人」と冗談で言ってみた。

まもなく「私を呼びましたか？」とランプの魔人を名乗る、スーツにメガネの男が現れた。呼んだ本人が安心する姿だった。

「どんな願いも3つ叶えましょう」

「注意事項を3つだけ。無からは生み出せない。望んだものを取り寄せてくるだけ」

魔人はデモンストレーションで店で一番高いルビーの指輪をケースから盗み出した。つまり「等価交換」。願いを叶えて得すれば誰かが損をする。

【１つ目の願い】働かなくても困らない大金。魔人はキャリーケースに詰めた５億円を持ってきた。

※この話を聞いた刑事はリサイクルショップに裏を取る。5年前にキミコと似た女性が行方不明になっていないか調べる。

【２つ目の願い】僕を愛してくれる絶世の美女。名前はキミコで魔人が過去の記憶を消してある。

※だから若林はキミコの素性を知らないし、キミコには戸籍がない。取材を嫌がったのは本当の家族にバレる不安から。「消せるぞ」の意味は願いをとりけすこと。

■佐藤学

３つ目の願いを刑事に話そうとしたら誘拐犯から電話がかかってきて「１時間後に芝浦のゴミ処理場に身代金とランプ持ってこい」

もしかしたら誘拐犯は、ランプの願い事によって大金と妻を失った人物かもしれないと刑事は考える。

若林に取材した記者の佐藤学はキミコからランプの話を聞いていた。警察が佐藤学のことを調べると、強盗に殺された経営者の息子で被害額は５億円だった。容疑者はこいつだ。

■等価交換のネタバレ

若林がゴミ処理場に到着すると、警察との無線が通じなくなった。

そのころ警察は佐藤学の自宅に踏み込むが、彼女といただけで白だった。

若林の前にイスに座った無表情なキミコ。そしてランプの魔人が登場。

ランプの魔人「私の等価交換はその人の中で完結するんです。５年もかかるなんてあなたは本当ダメな人だ」若林は意味がわからない。

ランプの魔人は若林が持ってきた５億円をキャリーケースに入れ替える。若林が５億円を簡単に払えるまでずっと待っていた。これが【１つ目の願い『働かなくても困らない大金』】

そしてキミコは記憶を消してあり、金さえあれば若林を好きになるのでこれが【２つ目の願い『僕を愛してくれる絶世の美女』】キミコが消えた。

等価交換のネタバレは、未来の若林から奪うということだった。

未来で得た物を過去に贈る…ランプの魔人じゃなくて先取り約束機だった訳だ#世にも奇妙な物語 pic.twitter.com/DRXBda0R0c

— SSSS.ふじりんご (@Hazard_Lv4) July 11, 2020

■３つ目の願い

５年前の【３つ目の願い】は「生まれつき心臓が悪くて長生きできないので適合する健康な心臓がほしい」

海外で手術して救われた。

そして今ランプの魔人に心臓を奪われ、若林は死んだ。

ランプもどこかへ消えた。